メディアECの導入形態とメリットデメリット
ECサイトのメディア化は、様々なアプローチ手段があります。その中で代表的なパターンを、メリットデメリット形式で確認してみたいと思います。
サイトに直接取り込む(一体型)
商品ページに直接コンテンツを組み込んだり、商品と同等の扱いでコンテンツを並べる、という方式です。
メリット
効果が高い
宣伝と販売が直結するため、高い効果が期待できると言えます。
ユーザーを執筆者に出来る
立地上、商品を実際に買ったり、購入を検討しているユーザーが多く認知してくれます。このようなユーザーは、商品に対するレビューや質問などといった、コアなコンテンツを生みだせるポテンシャルを持っています。
レビューを書けばポイント付与するなどの特典を設ければ、少ないコストで踏み込んだコンテンツを増やせるかもしれません。
デメリット
導入コストやフットワークが重い。
改修が行いにくいECサイトと機能的に紐付けることになるため、導入するのも後から変更をかけるのも大変になります。
仕様は事前によく練っておく必要があります。
商品に興味を持っているユーザーしか目を通さない。
基本的に、その商品のページやサイトに目を通すユーザーは、元々それらに興味や知識を持っているユーザーです。
様々なユーザーにアプローチする、という点では向いていません。
専用サイト・ページを立ち上げる(独立型)
ブログ等のサイトやページを外部に構える展開方法です。
メリット
自由度が高い
独立したページであるため、制約が非常に小さくなります。
検索流入に強い
運用が軌道に乗れば、サイトもSEO的に突出してきます。ECサイトとはまた違った検索ワードで上位に乗り上げられる可能性が高いため、顧客の開拓力が純粋に大きく高まります。
デメリット
方針が決めにくい
自由すぎるため、どのようなコンテンツにしていくかが固まりにくいです。
導入コストも低くないので、どのように展開していくかは事前によく考える必要があります。
認知されにくい
独自の外部サイトという体裁上、初めのうちは他の方式よりも遥かに目につきにくいです。
コンテンツ側にユーザーがこなければ本末転倒なので、動員手段にも強く気を配る必要があります。
SNS型
一般的なSNSを広告塔として運用していく手法です。
メリット
導入コストが低い
投稿や拡散のフォーマットが初めからできあがっているため、初期コストが非常に低く済みますし、運用方針も固まりやすいです。
事前に最低限の運用能力を持ったスタッフがいるケースも多く、様々な観点から敷居が低いです。
間口が極めて広い
同一のSNSを利用しているユーザーの全てが、コンテンツに目を通す可能性を持っています。従来のマーケティングでは想像もつかなかったような繋がりが開拓できるかもしれません。
デメリット
自由度に上限がある
外部サービスである以上、仕様や規約に由来する制限を少なからず受けます。例えばTwitterは、一投稿に140文字しか使えない制限が有名ですね。
今日日、大きな不自由を被るような制限は少ないですが、何ができないのかは最低限目を通しておく必要があります。
まとめ
一体型:購入を迷うユーザーへの最後のひと押しに最適。開拓力や導入コストは厳しい。
独立型:自由だがその分何をすればいいか迷う。軌道に乗れば非常に強力。
SNS:制限はあるが運用しやすい。開拓力はいい意味で未知数。
もっと別のアプローチもあるかと思いますが、メジャーなところだとこのような具合になります。
それぞれのアプローチは共存が可能ですし、まずはSNSから初めてみるといいかもしれません。