#Webサイト制作
Web制作者目線のサイトリニューアルのすすめ

Webサイトをリニューアルしたくなったらどうすればいい?

【結論】ほとんどの場合ゼロから作りなおした方がお得です。

Webサイトの運用が長くなるにつれ、「古くなったデザインを見直したい」、「表示速度が遅いので改善したい」、「スマホ対応をしっかりしたい」といった声を様々な企業から伺います。こうしたWebサイトのリニューアルを検討する場合、多くの方が「既存のサイトを少し直して済ませたい」と考えがちです。

しかし、Web制作者、特にコーダーの立場から見ると、それはあまりおすすめできません。むしろ一からサイトを構築し直すほうが、保守性・安全性・コスト面でも多くのメリットがあります。本記事では、その理由を掘り下げてご紹介します。

古いコードは“見えない地雷”が多い

既存サイトのコードを引き継ぐ場合、よくあるのが「全貌が把握できない」問題です。コードが複雑に絡み合っていたり、設計思想が統一されていなかったり、命名規則やコメントが曖昧であると、どこをどう直せばよいのかの判断に時間が掛かるだけでなく、不具合が発生する場合があります

特に、5年以上前に別の制作会社が作ったWebサイトを改修する際には、以下のようなリスクを抱えています。

  • 不要なCSSやJavaScriptが大量に残っている
  • レスポンシブ対応が中途半端
  • jQueryの古いバージョンに依存している
  • セキュリティホールが放置されている
  • WordPress等CMSのテンプレート階層が無秩序
  • サポートが終了したプラグインを使用している

こうした古いコードを一部修正するのは、「漏水している水道管の一部だけを補修し続ける」ようなもので、いくら手を入れても根本解決には至らず、結果として何度も修正に追われてコストも膨れあがってしまいます。

ゼロベースでの構築は「設計のやり直し」ができる

新規構築を選ぶ最大のメリットは、構造設計から見直せることです。
サイトの目的、ユーザーの導線、運用担当者の更新フロー等をあらためて整理し、それに最適化した下記のような設計が可能になります。

  • HTMLの構造をSEOとアクセシビリティを意識して構築
  • CSSは不要な記述を排除してモジュール化
  • JavaScriptはバニラJSや必要最小限のライブラリのみで構成
  • Headless CMSやJamstackへの移行によって運用負荷を軽減
  • コンポーネントベースでの再利用を前提とした設計

このように、最新の技術・設計思想を取り入れながら、「軽くて安全でメンテナンスしやすいサイト」をゼロから組み立てることができます。

保守性・拡張性が圧倒的に向上する

古いコードは、直したくてもどこに手を加えれば良いのか分からず、変更のたびに不具合を生む温床になります。一方で、ゼロから構築したサイトは以下のような利点があります。

  • 命名規則が統一されている(BEMやFLOCSS等)
  • CSSやJSの読み込みが最適化されており高速
  • ソースコードが見やすく、他の開発者も引き継ぎやすい
  • バージョン管理(Git)による履歴管理ができる

つまり、将来的な追加開発や運用保守がとてもスムーズになり、長期的な目線で見れば大きなコスト削減にもつながります

セキュリティリスクの軽減

Webの世界は日進月歩。数年前の常識が今では脆弱性とみなされていることも少なくありません。たとえば、HTTP通信のまま放置されていたり、古いCMSプラグインを使い続けていたりするケースです。
新規構築では以下のような対策を初期から実装できます。

  • HTTPSの導入と常時SSL化
  • 最新のCMSやフレームワークの採用
  • 不要な外部ライブラリを排除
  • CSP(コンテンツセキュリティポリシー)対応
  • 脆弱性診断を前提とした設計

事故が起こってから慌てて対応するのはリスクが高く費用もかさむため、新規構築で最新のWebサイトを制作することはリスクヘッジとして非常に有効です。

デザインとフロントエンドの連携がスムーズに

既存コードを使い回す場合、デザインや機能の自由度がどうしても制限されます。たとえば、「トップページに動画を背景で流したい」、「下層ページごとにレイアウトを変えたい」と思っても、過去の設計やCMSの構造が足かせとなり、「本当はこうしたいけど、この構造では困難」といった事態になりがちです。
一方、新規構築であれば、デザイナーとコーダーが連携して、設計段階から技術的な裏付けをもった提案が可能になります。これにより、以下のような最新のトレンドや要望に柔軟に対応でき、ユーザー体験の質が飛躍的に高まる表現が可能になります。

  • モバイルファーストでの実装:スマホ中心の閲覧環境を前提に最適なUIを設計
  • コンポーネント単位での設計(例:Vue、React 等):再利用性の高い保守しやすい構造
  • UIアニメーションの導入:スクロールやクリックに応じた動きのある表現で直感的な操作感を実現
  • ダークモードやアクセシビリティ対応:多様なユーザー層への配慮
  • 高速表示のための画像最適化やLazy Loadの組み込み
  • WordPressやヘッドレスCMSの柔軟な選択:将来の拡張性を見越した技術選定が可能
  • Webフォントやアイコンフォントの自由な導入:ブランドイメージに合った表現が可能
  • SEOやCore Web Vitalsへの配慮:検索結果に強い構造を最初から設計

 

まとめ

Webサイトのリニューアルで迷ったら“一から作り直す”選択をご検討ください。
サイトのリニューアルというと、「今あるものを直す」ことを想像しがちです。しかし、実際には古い土台に無理やり新しい家を建てるより、土地を整地してゼロから設計した方が、ずっと合理的です。

私たちWeb制作者の目線では、構築のしやすさはもちろん、将来的な運用やセキュリティ、ユーザー体験まで含めて、新規構築のほうが圧倒的に優れていると断言できます。

「今のサイト、そろそろ手を入れたいけど…」と悩んでいる方は、ぜひ“一から作り直す”という選択肢を前向きに検討してみてください。

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