こんにちは。クリエイターのMです。
気がつけばSPCに入社してから1年半が経過していました。
自分なりに実践を通して少しずつ成長していると感じる一方で、勉強の足りなさを痛感することも多く、望んだ環境でも思うようにいかないことがあり、考えさせられる場面も少なくありません。
そんな駆け出しクリエイターにとって、仕事に対する姿勢の指針を得られる一冊をご紹介します！
今回ご紹介するのは、カイシトモヤさんの著書『たのしごとデザイン論〈クリエイターが幸福に仕事をするための50の方法論。〉』（エムディエヌコーポレーション刊・2016年11月15日発売）です。
著者のカイシトモヤさんは、デザイナー、アートディレクターとしての豊富な経験を活かし、グラフィックデザイン事務所の代表取締役を務めています。広告、ブランディング、デザインなどの分野で広く活躍し、多岐にわたるプロジェクトに携わっています。
また、デザインの知識や経験を共有することにも力を入れており、多くの大学やデザインスクールで特別講義も行っています。単に技術を教えるだけでなく、デザインを通じて人々を幸せにしたいという思いは、数々のデザイナーにインスピレーションを与え続けています。
カイシトモヤさんが執筆した本は数多くありますが、その中でも代表的な著書として挙げられるのが『たのしごとデザイン論』です。
この本では、クリエイターが「楽しみながら仕事をする」という理念のもと、実践的な方法論や哲学を紹介しています。特に、デザインや創作活動における「楽しさ」の重要性を全5章にわたって説いています。
どの章も共感できる点が多く素晴らしいのですが、今回は特に感銘を受けた箇所を厳選し、ご紹介します！
「遊び場をつくろう。」
本書の第2章第6節に掲載されています。
新人クリエイターにとって、学校でさまざまな知識を学んだものの、いざ制作現場に入ると想像していたものと違ったり、地味な調整作業ばかりでやる気がぐっと下がったという経験がある方も多いのではないでしょうか？
カイシトモヤさんは、そんな新人クリエイターがよく直面する状況に対して、「一見地味な仕事の中に工夫を凝らし、“遊ぶ”場を見つけること」を提案しています。
例えば、代々引き継がれてきたデータの修正でも、少しでも見やすくなるように調整してみる。たとえ上司やクライアントが気づかなくても、自分なりに考え、成長するための“遊び場”を作ることが、新人クリエイターにとって重要だと述べています。
先輩のデータを調整するだけの作業でも、こうした意識を持つことが、スキルアップにつながるんだな…と静かに納得させられる内容でした。
「５つの力で自分を見つけよう。」
本書の第5章第3節に掲載されています。
本書でカイシトモヤさんは、クリエイターのスキルを「発想力」「造形力」「美的判断力」「情報力」「コミュニケーション力」の5つに分類しています。
この5つの力を踏まえ、弱い部分を補強することも確かに有効かもしれませんが、むしろ弱い部分には見切りをつけ、強みを伸ばすことで、「自分の特性を活かしたクリエイター」になれると述べています。
それぞれが自分の強みを活かせるクリエイターになることで、チーム全体でもお互いの得意な部分を持ち寄り、弱点を補い合えるようになるのだと思います。私自身も、自分の強みを早く見つけていきたいな、と改めて感じました。
「たのしくいこう。」
本書の第5章第7節に掲載されています。本書の最終章の最終節にあたるこの章は、カイシさん自身の経験も交え、本書で最も伝えたかったメッセージが込められていると感じました。
仕事を楽しむために大切なのは、「真面目なことと楽しいことは両立する」ということ、そして「楽しさの本質は、環境に左右されない」ということだとカイシさんは考えています。
仕事が楽しくなるのを待つのではなく、その仕事の中で自分から楽しさを見つけること。そして、自分の工夫によって仕事のやり方を楽しくすることで、社内の雰囲気や社会全体をより良いものへと変えていくことが大切です。
私としては、この章はぜひ実際に読んでみてほしいなと思っています。カイシさんの温かいメッセージに、私自身もすごく励まされましたし、きっと駆け出しのクリエイターの心にも響くはずです。
まとめ
いかがでしたでしょうか？
今回ご紹介したのは本書の一部であり、ここでお話しした以外にもためになる話がたくさんあり、どのクリエイターにも感銘を受けるような箇所がきっと見つかります！
実は私もこれから読む予定ですが、Web上で話題となった講義「デザイナーの未来コンパス」を最終章として新たに収録した、
『たのしごとデザイン論 完全版 すべてのクリエイターが幸福に仕事をするための50+未来の方法論。』
もありますので、これから読む方はぜひこちらを購入されると良いかもしれません。
私も日々の仕事を自ら楽しくしていくことを意識しながら、これからの仕事にも活かしていきたいです♪
