長く働いてもらえるような人材を採用したいと考えている企業は多いのではないでしょうか？
しかし、どんな人材が自社で長く働いてくれる人材なのかということを選考過程で見極めるのはなかなか難しいですよね。
　
今回のコラムでは、長く働いてくれる人材に応募してもらえるような、求人募集戦略としてはどんなものが考えられるのか考えてみました。
　　
まず、社会人が自分のキャリアプランについてどんな不安を感じやすいのか調べてみました。
新卒採用に応募する、まだ就職したことのない学生でも、面接で5年後、10年後のキャリアプランは？と面接で質問されることがありますが、社会人でも自分のキャリアプランには悩んでしまうものなのではないでしょうか？
　　
MY CAREER CENTER Webの「社会人が抱えるキャリアの不安から、キャリアプランの描き方を学ぼう（リクナビNEXT調査）」からの情報を見てみると、
自分のキャリアについて社会人が不安に思っている事柄の中でも一番多かったのが、「いまの職種のままで良いのか」という不安で、調査した人全体の4割りを占めていました。
　
今のスキルのレベルのままで昇進できるか心配という不安が次いで3割弱、他にも「他業界に行くべきか」「今後のキャリアステップが見えない」「会社の先行きが不透明」「自分の進むべき道」「今の社内体制で昇進できるか」など、様々なキャリアに関する悩みがありました。
　
この悩みの内容を振り返ってみると、自分のキャリアについて社会人が不安に思ってしまう原因のほとんどが、本当に今の仕事を続けていて大丈夫なのかという不安であることが分かるのではないかと思います。
　　
就職・転職しようと考えている段階で自分のキャリアビジョンについてはっきりと決められていなかった、入社してみたら、自分の描いていたキャリアビジョンに会社が合っていなかった、入社してみたら別の部署に移ってしまい、思い通りのステップが踏めていなかった、という原因で、自分のキャリアビジョンについてふわふわと不安を感じてしまっているという場合は、募集の段階でミスマッチを防げない可能性はあるのかもしれません。
　　
しかし、キャリアビジョンをしっかり持っている、あるいはキャリアビジョンについて、就職したい企業を探しながら考えているという人であれば、採用後にキャリアビジョンにあった環境で長く働いてくれるかもしれません。
そんな人を引きつけるような情報でアピールをし、強く打ち出していけば、長く働いてくれる人材を企業に集めることができるのではないでしょうか？
　　
その際、就職・転職について詳しい情報を発信する手段として採用専門サイトがあります。
今回、自社のキャリアプランについてアピールしている採用サイトを探してみました。
　
住友不動産販売の新卒採用サイトには、社員の成長過程を図で表現しているイメージ画像や、社員のランクごとの仕事上での働き方、使命まで文章化されていました。また、研修制度のページでは、入社前の段階からの研修内容が、研修の種類別・入社1、2年目、管理職の成長過程別に年表化されていました。
　　
ここまでしっかり入社後のことが分かる内容であれば、このキャリアプランに沿って働き、成長していきたい人材が集まるのではないでしょうか。
しかし、ここまでしっかりしたキャリアプランの提示はできないという企業もあるかも知れません。その場合は、どんな部署を目指して働けるのかという選択肢をビジュアル化してあげるのはどうでしょうか？
　
採用専門サイトは企画次第で様々なメッセージを伝えることのできる、自由度の高い求人ツールであると思います。
この特性を活かし、企業に適した人材を獲得していきたいですね。
　　
参考：住友不動産販売　採用専門サイト
　　　MY CAREER CENTER Web「社会人が抱えるキャリアの不安から、キャリアプランの描き方を学ぼう（リクナビNEXT調査）」
　　　リクナビNEXT