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AI採用を導入するリスクとは?トラブル回避のために知っておきたいポイント

近年のAI技術は驚くほどの急成長を遂げており、生活の中でも目にする機会が多くなっています。そのAIは私たちの生活の手助けをするだけではなく、業務の効率化や人件費削減の観点からさまざまな企業にも活用されているのです。

そのなかで、採用選考にAIを用いている企業もあります。この記事ではAI採用について解説します。

 

AI採用とは

書類選考や面接などの過程にAIが関わる採用方法を、AI採用といいます。AIは「機械学習」と呼ばれる学習機能を有しており、情報をデータとして蓄積し、共通する特徴や法則性を見いだすことができます。その結果、過去に採用となった応募者により近い人材を選定し、社風にあった応募者を採用することができるのです。このAIを用いた採用方法は人間の作業時間が削減されるため、作業の効率化ができるとして利用する企業が増えています。

 

どのように活用されているか

AIの機械学習は膨大なデータの処理に向いているため、主に書類選考で利用されています。また、応募者の書類をAIと人事のダブルチェック態勢で行っている企業もあります。AIの合格ラインに到達しなかった応募者を、人間の目で確認し再度合否判定を出すことで、より精度を上げようという試みです。近年では、面接時にAIを導入してデータを収集したり印象を可視化したりする、AI面接を行っている会社も存在します。

 

なぜ注目されているのか

今まで人間が確認していた膨大なデータを、AIが確認することで作業効率を上げることができます。ソフトバンクでは2017年より「IBM Watson」というAIを利用して、書類選考にかかっていた時間を大幅に削減したという実績が報告されています。その空いた分の時間を応募者とのコミュニケーションやインターンシップなどに使うことにより、更に時間を有効活用できると期待されているのです。

 

AI採用の仕組み

過去のデータを大量に読み込ませることで、内定者の特徴やスキルなどを学習していてもらい、それに類似した応募者を採用するという仕組みです。また、AI面接では応募者に動画を撮ってもらい、その表情や声の抑揚を分析し、合否を判断します。AIを利用すると面接する人間の気分や体調などに左右されず、公平に判断できると考えられています。

 

AI採用に潜むリスク

AI採用が注目を浴びている一方で、合否をAIが出すことのリスクも存在します。ここからはAI採用におけるリスクを説明します。

 

本当に公平なのか?

AI採用の公平性には疑問の声があがっています。例えば技術職に応募し、採用されるのが男性ばかりであった場合、AIはその偏りも学習してしまいます。それにより女性は技術職に採用しないという合否判定を出してしまい、不公平な結果を生み出してしまうのです。こういった差別が過去のデータから生まれないとは断言できず、AI採用を見送る企業もあります。

 

応募者や採用担当者の心理的なハードル

AI採用はまだ発展途上のシステムです。そのため、AI採用の認知度が低く、不信感を抱いてしまうケースも少なくありません。特に応募者にとって就職は一大イベントです。AI採用に不信感のある人は、AI採用を行っていると知れば、応募を辞退する可能性もあります。辞退を避けるためには、採用のプロセスに人が関わっていることについても、アプローチすると良いでしょう。

 

AIによるデータの利用には倫理観が問われる

個人情報保護の観点から、AIで得たデータの利用には細心の注意を払わなくてはなりません。採用の際にデータを取得する場合は、必ず利用目的を開示して許諾を得る必要があります。また、それにより得たデータを第三者に明け渡す場合にも同じく許諾が必要です。過去には内定辞退率をAIに計算させ、そのデータを第三者の企業に売却し勧告を受けたケースもあります。情報の利用には十分注意しましょう。

 

AIは結論を出せるが理由を説明できない

AI採用は独自の基準により採用・不採用を決めていますが、採用・不採用の詳細な理由を説明することができません。AIが出した結論を信じられるかどうか、根拠がわかりにくいため、不信感を抱かれる可能性があります。理由を説明するためには、最終的には人の目を通すことになるかもしれません。その場合は、かえって二度手間になり採用活動における効率化を図ることが難しいでしょう。

 

AIの運用に求められることとは

AIがどういう基準で応募者の選定をしているのか、そのシステムやアルゴリズムについて不透明なままでは応募者を不安にさせてしまいます。信頼関係を築くためには、AIがどのような機能を持ち、採用・不採用を決定しているのかを説明することが求められるでしょう。

しかし、AI自身が説明できないうえにAIのアルゴリズムは非常に複雑なため、人間も全てを理解できているわけではありません。AIの透明性については今も大きな課題となっています。

 

まとめ

この記事では、最先端の技術であるAIを使った採用方法について解説しました。AI採用は人事の時間を大幅に削減できるメリットがある反面、倫理的な問題があるなどまだ発展途上のシステムです。しかし、今後システムが安定するにつれて、AI採用を取り入れる企業も多くなるのかもしれません。AI採用に興味のある方は、本記事を参考に取り入れを検討してみてください。

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