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カジュアル面談とは?カジュアル面談の概要、事前準備、注意点について解説

従来では企業が新たに人材を採用する場合は書類選考を経て面接へ進み、人事担当者や経営幹部などが応募者の能力や適性を鑑みて採用の可否を判断するのが標準的なプロセスでした。

 

しかし、採用枠に対して就職市場に適した人材が少ない業界などでは自社に興味を持ってもらって対象となる人材を採用選考に結びつけるのには困難を伴うものです。

 

また、近年はITの発展で情報が比較的容易に入手しやすくなったとはいえ、応募する側にとってはより気軽かつ詳細に企業の情報収集をしたいというニーズは根強くあるものです。

 

このような課題を解決する方策としてカジュアル面談と呼ばれる企業と求職者の新しい接し方があります。本記事ではカジュアル面談の概要、事前準備、注意点について解説します。

 

カジュアル面談の概要

ここではカジュアル面談を理解するための概要について解説します。

 

カジュアル面談とは

カジュアル面談とは企業と求職者がお互いに気軽にリラックスしながら相互理解を深められる場として、求職者が求人に応募するかどうかを確定する前に行われる新しい採用プロセスです。IT企業のように求人ニーズが高く採用難易度の高い企業で多く行われる傾向があります。

 

本格的な採用選考に進む前に企業と求職者の双方がお互いにマッチングを確かめられる貴重な場であり、求職者に自社をアピールして自社への興味を高められることが可能です。

 

求職者にとってもインターネット上で公開されている以外の有益な情報を得られる場でもあり、自分に適した企業であるかどうかをより的確に判断できます。

 

合否を決める採用選考と異なってカジュアルな服装で参加できるなど、気さくな雰囲気で行われるのが特徴です。

 

カジュアル面談が増えている背景

就職情報サイトを運営しているキャリアデザインセンター社の調査によると、選考中に求職者向けにしていることはあるかとの問いに対し37%の企業がカジュアル面談をしていると答えました。これは38%と最も回答の多かった職場見学に次ぐものです。これは求人や応募を待っていれば採用できるだろうという待ちの姿勢から、積極的な人材確保へと攻めの姿勢に転じている企業が多くいることの査証と言えるでしょう。

 

カジュアル面談はその攻めの姿勢を示すものとして注目が集まっており、近年採用する企業が増えています。すなわち人材確保が難しくなっている昨今の状況を背景としてカジュアル面談が増えていると言っていいでしょう。

 

また、事業環境が昨今厳しくなっている中でより適切な人材の見極め方が求められていることも背景の1つです。

 

カジュアル面談と面接との違い

ここではカジュアル面談と面接との相違点として3つ挙げます。

 

1つ目は、採用の合否を判断するものではないことです。前述したようにカジュアル面談の目的は企業と求職者の相互理解を図ることであるため、カジュアル面談の結果を基に合否を判断することはありません。あくまでも対等な立場に立った情報交換の場と位置付けられます。

 

2つ目は、服装が自由なことです。採用面接では企業側も求職者側もスーツを着用しますが、カジュアル面談では普段着ているカジュアルな服装で行われます。ただしあまり崩れた服装だとお互いの心証を害しかねないため、ジャケットを羽織るくらいの配慮は必要でしょう。

 

3つ目は、履歴書や職務経歴書が不要なことです。選考の場ではないため求職者の経歴やスキルを問うことはありません。

 

カジュアル面談の目的

必ずしも自社に応募するとは限らない求職者にカジュアル面談を実施するのは効率が悪いと思われるかもしれませんが、カジュアル面談を実施する目的には以下のようなものがあります。

 

1つ目は、多くの優秀な人材にアプローチするためです。カジュアル面談を通して自社の魅力をアピールできれば従来の採用プロセスよりも幅広く優秀な人材に接点を持てることでしょう。自社に好意的な印象を求職者に残せれば応募してもらえる可能性は高まるでしょう。

 

2つ目は、入社後のミスマッチを防ぐことです。近年ではホームページやSNSを使って情報発信を行う企業が増えていますが、それでもリアルなコミュニケーションが取れるカジュアル面談は双方の適正なマッチングに大きな効果が見込めます。

 

カジュアル面談のメリット

ここではカジュアル面談のメリットとして3点挙げます。

 

1つ目は、さまざまな経歴の求職者と接点を持てることです。求職者側としてはカジュアル面談を通して自分の持つ経歴の市場価値を測れる場ともなります。企業としてはそのようなことを考えている多様な求職者との接点を持てる場となることでしょう。

 

2つ目は、将来的な採用につなげられる可能性があることです。現時点で採用を行っていなかったとしてもカジュアル面談を通して自社の魅力を伝えることができれば将来的にポジションに空きが出た際に採用につなげられる可能性があります。

 

3つ目は、先にも触れたように入社後のミスマッチを防げることです。カジュアル面談を実施することで正式な採用選考に進む前にお互いに仕事内容の認識や価値観を擦り合わせられます。

 

カジュアル面談の事前準備

ここではカジュアル面談を効果的に行うための事前準備について解説します。

 

事前に資料を渡しておく

スムーズなカジュアル面談を実施するために事前にメールなどで自社サイトのURLや企業情報が掲載されている資料を送っておくといいでしょう。

 

あらかじめ基本的な情報を知っておいてもらうことでカジュアル面談当日には資料に掲載されていない情報についての具体的な説明や質疑応答に時間を割くことができることでしょう。またアピールポイントを含めた会社情報を事前に伝えておけば自社の魅力をわかりやすく伝えられ入社意欲の高い人材が集まる可能性が高まります。

 

求職者側としても事前に基本的な会社情報を理解しておくことで、企業が求めている経歴やスキルと、自分自身の経歴やスキルとの差分を理解しておけます。

 

参加者への質問内容をまとめておく

カジュアル面談は正式な採用選考ではありませんが、求職者への質問を準備せずに面談するのは効率的とは言えません。

 

事前の求職者のプロフィールを把握して確認したい点や伝えたい点をまとめておけば、面談をスムーズに進めることができるでしょう。質問項目の例としてはカジュアル面談を受けた理由、自社に興味を持った理由、現在の就職活動の状況、就職活動の軸、企業選びや仕事内容に対する価値観、入社後にやりたいことなどです。

 

このような質問することで、どの程度の入社意欲を持っているのか、他社と比較して自社をどう思っているのかなどを把握することができます。

 

募集部署の従業員が同席する

カジュアル面談でお互いに理解を深めるためには人材を必要としている部署の従業員が同席すれば、現場の従業員が実際にどのように働いているかをリアルに知ってもらえます。

 

現場の従業員と直接に話すことで実際の業務を明確にイメージしてもらえるようになるでしょう。求職者の質問に対して現場の従業員が答えることでより実態に即した答えができるようになり、充実した面談となります。

 

同席する従業員は自社の魅力を伝えられる人物を選び、カジュアル面談の趣旨を改めて共有しておくといいでしょう。

 

キャリアデザインセンター社の調査によると、同席する従業員は求職者と同僚となる可能性のある従業員であることが37%と最も高かったとのことです。

 

カジュアル面談の注意点

ここではカジュアル面談を実施する際に守るべき注意点として2つ挙げます。

 

1つ目は、選考の場にしないことです。上述したようにカジュアル面談の目的は企業と求職者が相互に理解を深めることです。求職者がざっくばらんに実際に現場で働いている従業員から話を聞きたいと思っているのに、採用面接のような質問をしてしまうと心証を害する恐れがあります。

 

2つ目は自社の現状を隠さずありのまま伝えることです。自社の強みや優れている点などばかりを伝えると入社後に職場とのミスマッチで早期に離職してしまいかねません。他社と比べて自社の足りないところや弱い所もあまねく伝えることで、隠し事をしない会社だと信頼を得られることでしょう。

 

まとめ

カジュアル面談は潜在的な求職者に対して警戒感を抱かせることなくアプローチでき、自社の魅力を効果的に伝えることに向いている手法です。

 

カジュアル面談を実施することで採用の幅が広がるメリットがあることから導入する企業が増えています。実際に就職・転職情報会社の株式会社学情の調査によるとカジュアル面談を実施している企業は29.1%、実施を検討している企業は25.7%に達しているとのことです。

 

ミスマッチの防止、志望意欲の醸成、面談人数の増加などのさまざまな効果が期待できることから今後も導入する企業が増えていくことでしょう。

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