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エンジニア向け採用ピッチ資料とは?エンジニア向け採用ピッチ資料が注目される背景や作成するメリットについて解説

昨今では、IT関連の人材採用が困難になっていることを始めとして、エンジニア全般において採用難易度が高まっています。

 

特に中小企業では、知名度が低いことや優位性がないこと、コストが限られていることなどから人材採用難に苦しんでいるところも少なくありません。大企業でも、事業継続に必要なだけの採用人数を集めるのは容易なことではないでしょう。

 

従来の採用活動では自社の良い点のみをアピールするのが普通でしたが、悪い点も含めて自社のありのままの姿を知ってもらうことで求職者に訴求しようというのが採用ピッチ資料です。

 

本記事ではエンジニア向け採用ピッチ資料が注目される背景や、エンジニア向け採用ピッチ資料を作成するメリットなどについて解説します。

 

採用ピッチ資料について

ここでは、採用ピッチ資料に関する基礎的な知識について解説します。

 

採用ピッチ資料とは

採用ピッチ資料とは、ターゲットを求職者に絞って作成された会社説明資料の1つです。「ピッチ」はビジネス用語で、短いプレゼンテーションを意味します。

 

従来の会社説明資料では求職者だけでなく、株主や投資家、消費者などに向けた幅広い企業情報を掲載しますが、採用ピッチ資料では求職者が必要な企業情報について掲載します。

 

また、従来の会社説明資料では自社の良い点だけを掲載することに対し、採用ピッチ資料では自社の抱えている課題なども含めた実態をありのまま掲載するのが異なる点です。

 

情報過多の現代では、透明性のあるリアルな情報が重要視されますが、採用ピッチ資料はそのような時代の要請に応える情報発信と言ってよいでしょう。

 

エンジニア向け採用ピッチ資料とは

エンジニア向け採用ピッチ資料とはその名の通り、エンジニアの採用に特化した採用ピッチ資料のことです。

 

一般的な採用ピッチ資料と異なるのは、自社の固有技術や技術環境、開発環境、開発のこだわりなど、技術に関する情報が多い点です。

 

また、自社におけるエンジニアのポジションの詳細や、エンジニアの必要性の高さ、エンジニアの具体的な業務内容など、エンジニアとして働くイメージを描きやすい内容になっています。

 

内容に具体性を持たせるために、現役エンジニアのインタビュー記事や、CTO(最高技術責任者)からエンジニアへ向けたメッセージなどを掲載することもあります。実際のリアルな情報やデータを載せることで、論理的に採用ピッチ資料にプラスアルファの魅力付けを行う企業が多いようです。

 

エンジニア向け採用ピッチ資料が注目される背景

採用ピッチ資料の中でもなぜエンジニア向けのものが注目されるのか、その背景について解説します。

 

エンジニアの数が少ない

経済産業省の報告書によると、IT系の人材は2021年には31万人、2022年には32万人の人材不足だったと報告されています。2030年には45万人の人材不足に陥ると推測されているようです。これを裏付けるように、パーソル株式会社の調査によると、IT系の有効求人倍率は2021年7月時点で9.88倍と、非常に高い水準となっています。

 

今後もDXの推進や、AI技術の広まりなどが予想されることから、エンジニアの絶対数は少ないのにエンジニアの採用ニーズは高まる傾向にあるでしょう。

 

エンジニア人材の需要と供給にギャップが生じているのは明らかです。採用難を乗り切るため、エンジニア向けに特化した採用ピッチ資料を活用する企業が増えています。

 

マッチングが難しい

エンジニアは専門性が高いため、スキルレベルを定量的に表せる指標はあまりありません。

 

例えば、営業職では受注実績や売上達成率、マーケティング職であれば成約件数やWebサイトの閲覧回数などでスキルを定量的に表すことが可能です。

 

エンジニアでは、例えばプログラミングの知識がある、エンジニアリングの経験があると言っても、それがどの程度のものであるかを定量的に表すことは困難です。結果として自社にふさわしくないエンジニアを採用して早期に退職してしまうこともあり、エンジニアのマッチングは他の職種よりも難しい傾向にあります。

 

エンジニア向けに特化した採用ピッチ資料で自社の求める要件を具体的に示すことで、マッチングミスを防げる可能性があります。

 

働き方の選択肢が多い

一定以上のスキルや経験を持っているエンジニアであれば、正社員ではなく業務委託やフリーランスとして働いたり、起業や独立したりするなど、働き方の選択肢が多いと言えます。国の主導で推進されている働き方改革によって、副業や在宅勤務など柔軟な働き方を認める企業が増え、働き方が多様化しているのも特徴です。

 

近年では、仕事を依頼したいクライアントと仕事を受注したいエンジニアをマッチングさせるプラットフォームやサービスも増えており、エンジニアにとっては選択肢の幅が以前よりも広がっています。

 

エンジニア向けに特化した採用ピッチ資料の中で、競合他社との比較も含めて自社での多様な働き方の可能性を示せれば、求職者に自社の魅力を訴求できるでしょう。

 

エンジニア向け採用ピッチ資料を作成するメリット

ここでは、エンジニア向け採用ピッチ資料を作成するメリットについて詳しく解説します。

 

認知度の向上

採用ピッチ資料を作成して、自社のサイトやSNSなどのWeb上で公開すれば、求職者の目に留まりやすくなり認知度の向上が期待できます。

 

採用ピッチ資料を求職者に見てもらえれば、自社に興味を持ってもらえるきっかけとなるだけでなく、接点を作りやすくなり自社への応募へつながるかもしれません。

 

採用ピッチ資料は一度作成しておけば、自社のサイトやSNSだけでなく求人媒体やリファラル採用、会社説明会資料として二次利用できます。クラウド人事労務ソフトを提供する株式会社SmartHRでは、採用ピッチ資料を公開したことで自社への応募者数が5.3倍に増えたとしており、認知度向上の効果は明らかです。

 

志望意欲の向上

応募前や選考途中の求職者と採用ピッチ資料を共有しておけば、自社の実態や課題を伝えられ、働くイメージを具体的に持ってもらえることが期待できます。働くイメージを具体的に持てれば、志望意欲の向上につながることでしょう。

 

例えば、ITエンジニアであれば、開発体制や使用するプログラミング言語、取り扱うサービスに関する理解を深められ、自身のスキルや経験をどのように生かせるかがイメージしやすくなります。また、課題についても余すところなく伝えることで、課題に対してどのように自分が貢献できるかをイメージするための材料となるでしょう。

 

他にも、課題があることを理解し、理念やビジョンに共感した上で応募するため、意欲の高い人材が集まりやすくなります。

 

面談・面接の効率化

求職者に対して事前に採用ピッチ資料を共有しておけば、面談や面接の際に自社の説明をするための時間を削減でき、また自社への理解が進んだ状態で効率的に面談・面接を行うことが可能です。

 

求職者の理解が進んでいれば、相互理解のための有意義なことに時間を使え、事業の展望や期待される役割に関する詳細な質疑応答ができ、求職者としても働くイメージを掴みやすくなるでしょう。

 

特にエンジニアを採用する場合では、一般的な会社説明に加えて、自社の技術や開発体制、エンジニアに求められるスキルや経験など多くの情報を提供することが必要です。

 

求職者のスクリーニングができる

前述したように、採用ピッチ資料は自社の良い点だけでなく、抱えているリアルな課題についても余すことなく伝える資料です。

 

求職者はその企業が抱える課題に対して自身のスキルを生かせるのか、課題を解決するためにはどのように仕事を進めるべきなのかを考えるきっかけになり、自身にマッチするかどうかを判断しやすくなります。結果として採用ミスマッチを防止するスクリーニング効果に期待できます。

 

求職者にとっても企業にとっても相性を判断しやすくなり、相性が合うと判断した求職者のみが応募してくるため、入社後に早期離職してしまうリスクを低減可能です。またスクリーニングを通過した求職者が応募してくることで、採用活動の効率化も期待できます。

 

まとめ

採用ピッチ資料は、単なる会社説明資料ではなく、求職者が本当に知りたい情報を載せることで、採用ミスマッチの防止や企業のブランディングにも効果がある資料です。

 

工夫次第では企業のビジョンや理念、求める人物像などを、対面で話すよりも効果的に伝えることが可能です。これは求職者の応募意欲をかき立てるだけでなく、候補者の適切なスクリーニングや選考プロセスの効率化にもつながります。

 

エンジニアの採用においては、エンジニアは技術職人としての気質を持っていることから、技術に詳しい人間が採用ピッチ資料の作成に携わったほうがいいでしょう。技術者が専門性を担保することで、能力の高いエンジニアの応募につながります。

 

エンジニア向けに採用ピッチ資料をカスタマイズし、採用活動において効果的に活用できるようにしましょう。

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