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2024年卒の就活生は企業に何を求めている?採用市場の動向と併せて解説

2024年卒の就活生はいわゆるZ世代であり、ネット環境が当たり前の環境で育ったことからITリテラシーが高く、また不安定な時代を過ごしていることから着実志向でもあります。

 

かつては企業に就職する学生は自分の価値観よりも会社の価値観を優先し、仕事が全てだという人も珍しくありませんでした。

 

しかし、Z世代はネットを通してさまざまな価値観に触れており、仕事に対しても自分なりの価値観を持ち、それが大事にされる仕事を選ぶ傾向があります。2024年卒の就活生を採用する企業の採用担当者としては、多様な価値観を持つZ世代が会社に何を求めているのかをきちんと把握することがとても大切です。

 

そこで本記事では、2024年卒の新卒採用市場の動向や、2024年卒の就活生が企業に求めるものについて解説します。

 

2024年卒の新卒採用市場の動向

ここでは2024卒の新卒採用市場で予想される動向について解説します。

 

採用予定数の増加が見込まれる

コロナ禍が蔓延していた2021年卒や2022年卒では採用人数を控える企業が多数を占めていましたが、コロナ禍が落ち着いた2024年卒では採用予定数の増加が見込まれています。

 

実際、企業調査や採用マーケットの分析などを行っている株式会社ディスコの調査によると、2024年卒の新卒採用予定数は16.5%の企業が増える見込みと回答したとのことです。2023年卒並みと回答した企業も56.7%おり、これを合わせれば70%以上の企業が2023年と同等かそれ以上の採用を予定している計算になります。

 

2023年卒よりも減る見込みと回答した企業は3.4%にとどまっており、採用市場は堅調に上向いていると言えるでしょう。

 

採用活動がさらに早期化する

生産年齢人口の減少による慢性的な人手不足もあって、各企業は少しでも早く新卒の就活生を確保しようとする動きがあるのが、ここ数年の傾向です。

 

株主会社ディスコの調査によると、12月よりも前に採用活動を始めた企業は2023年卒では6.5%だったのが2024年卒では9.6%と3.1%の増加でした。この増加傾向は1月以降も3月上旬まで一貫して見られます。

 

また、面接を実施する時期や内定を出す時期についても、12月以前から4月下旬までの動向を見ると、2023年卒よりも2024年卒の方が早くなっています。これらのデータから見て、2024年卒では総じて採用活動が早期化しているのは明らかです。

 

多様な働き方への関心が高まっている

人材・広告企業である株式会社マイナビが2021年に実施した学生の意識調査によると、就職活動に影響を与えたとするキーワードに、リモートワークや働き方改革が上位に挙げられています。

 

2024年卒の就活生はコロナ禍の影響でオンライン授業を多く体験しており、リモートワークという働き方はごく普通のスタイルです。また2024年卒の就活生はQOL(生活の質)を高めることに強い関心を持っており、その実現のためには多様なライフスタイルを選べることが条件です。

 

現在の新卒採用市場で成功するためには、個々人のニーズに合わせた柔軟で多様な働き方を選択できることが1つのカギになると言ってもいいでしょう。

 

2024年卒の就活生が企業に求めるもの

ここでは上述の新卒採用市場の動向を踏まえて、2024年卒の就活生が企業に求めるものについて解説します。

 

仕事内容・キャリアパス

ベネッセ教育総合研究所の調査によると、仕事をするうえで重視することは自分のやりたい仕事であるかとした方が43.7%と最多でした。そのうえで入社後に自分が培うであろうスキルや経験を生かして、将来どのようなキャリアパスを描けるかも重視しています。就活生としては自分が本当にやりたいと思える仕事は何かを明確にし、自分のキャリアパスを考えておくことで、自分に合った企業を選ぶ判断基準が明確になります。

 

また、仕事内容やキャリアパスを考えることで、入社後の自分の姿をイメージしやすくなるのも就活生にとってのメリットです。採用する企業側としても具体的な仕事内容やキャリアパスを明示することで、採用後のミスマッチを防げます。

 

企業理念・ビジョン

就職情報サービス会社である株式会社学情の就活生を対象にした調査によると、就活生の約8割が企業理念やビジョンを就職活動で重視することの1つであると回答したとのことです。企業理念やビジョンに共感できる企業のほうが高いモチベーションで仕事をできることや、企業理念やビジョンが自分の考えや価値観と一致していればミスマッチを防げることが重視する理由です。

 

経営理念やビジョンは企業の根本的な軸となる考えであり、就職先を選ぶうえで非常に大事な要素になります。また企業が目指している方向性を理解することで、自分と企業の相性を確かめることも可能です。企業としても企業理念やビジョンを示すことで、社会に対してどのような未来をもたらせるかを就活生にアピールできます。

 

働き方・ワークライフバランス

一昔前の世代では、プライベートの時間を持つよりも、昼夜を問わずがむしゃらに働く働き方が当たり前でした。しかしながら例えば自分の親がそのような働き方をしているのを見ていたら、自分ではそのような働き方はしたくない、もっとワークライフバランスを重視したいと考えるのは普通のことでしょう。

 

ワークライフバランスを重視することは、決してプライベートの時間を最優先にするという意味ではなく、働く時間とプライベートの時間を両立させることです。親が激務で大変な思いをして家庭を顧みなかったような家庭に育った方は、特に働き方やワークライフバランスを重視する傾向が強いことでしょう。もちろんどの程度重視するかは個々人によって異なりますが、長い目で見ればとても大切なことです。

 

企業風土・社風

前出の株式会社マイナビの調査によると、就活生が企業選びの際に重視することの1つとして企業風土や社風が挙げられています。会社で長く働くうえでは企業風土や社風は自分を取り巻く環境として大切なことであり、職場の風通しや雰囲気が良ければ仕事へのモチベーションに良い影響を与えることもあるでしょう。

 

より具体的に言うと、就活生としては在籍している社員同士のコミュニケーションや協力体制は良好か、上司と部下の関係性は良好か、自分の個性や意見を生かせる職場環境かなどを重視します。社員が生き生きと活躍している職場であれば、新入社員としても働きやすい職場であり、企業風土や社風が合う企業に就職すれば成長できる機会も多いことでしょう。

 

待遇・福利厚生

前出の株式会社マイナビの就活生を対象にした調査によると、就職活動において意識する項目として待遇や福利厚生が上位に挙げられました。

 

待遇は主に給与や賞与のことですが、住宅手当や家族手当など給与にプラスして支払われるものだけでなく、社会保険や休暇制度などの福利厚生も就活生が重視する対象です。待遇は収入に直結するものであるため重視されることに加え、ワークライフバランスを大切にする昨今の潮流の中では、働きやすさという面で福利厚生を重視する就活生も多いものと思われます。

 

企業側としては、「なぜこの制度を作ったのか」「制度を使ってどのような成果をあげて欲しいと考えているか」といったメッセージを発信すると効果的でしょう。

 

2024年新卒採用で意識しておくべきポイント

Z世代である2024年卒の新卒就活生を採用する際に意識しておくべきポイントは、リアルでタイムリーな情報を求める就活生に対して積極的に情報発信することです。

 

最新で多くの情報を手に入れることが当たり前になった現代においては、最新の企業情報や入社後の自分の姿をイメージできる情報を発信することが大切です。Z世代はITリテラシーが高いため、企業のホームページだけでなく、TwitterやFacebookなどのSNSも使って多角的に情報発信する必要があります。

 

また、Z世代はSNSを通して人とつながることに安心感を持つため、SNSを使って定期的にコミュニケーションを図り、つながりを持つことも効果的です。Z世代と親和性の高いITツールを使うことで、現代的で若者を理解している会社とのイメージを出せます。

 

まとめ

 

就活生が企業に求めるものとしては、上記以外にも、世界を相手にしたグローバルな環境、さまざまな人が共存しているダイバーシティ、環境に配慮したサステナビリティなども重視されています。

 

このように、新しくてさまざまな価値観を持つZ世代に対しては、他の世代との違いを正しく理解し、彼らが求めるものを合理的な方法で提供することが必要です。2024年の新卒採用市場は慢性的に続いている人手不足の中では就活生の売り手市場であり、企業としては世代に合ったアプローチ方法を取り入れて新たな戦略で採用に臨まなければなりません。

 

変化の激しい採用市場に対応するのは大変なことですが、それに対して企業として努力している姿勢も見せればアピールポイントの1つとなることでしょう。

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