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2026年の新卒を採用するのにかかる費用は?採用コスト見直しのポイントや採用コストの削減例と併せて解説

会社を安定的に運営・発展させていくために避けて通れないのが、人材採用です。定期的に新規に人材を採用しなければ、会社の新陳代謝は進まず、人材不足によって業務が停滞し、イノベーションが起こらず、会社の競争力は低下する一方となってしまいます。

 

新規に人材を採用する際に採用担当者が頭を悩ますことの1つが、採用にかかるコストです。採用にかかるコストは企業規模、業種、採用活動の内容などによって大きく変わってきますが、一般的には人件費の5%から10%ほどを占めると言われています。

 

本記事では、このように会社の支出の中で少なくない割合を占める採用コストについて詳しく解説すると共に、採用コスト見直しのポイントや採用コストの削減例についても網羅的に解説します。

 

新卒の採用にかかる費用

ここでは、新卒の採用にかかる費用の内訳である内部コスト及び外部コストと、実際の相場について解説します。

 

内部コスト

採用コストにおける内部コストとは、主に会社内で採用活動を行う際に発生する費用のことです。内部コストは新規に人材を採用するために必要な業務に直接関連するものであり、主に社内の人件費によって占められていることから、正確に把握するのが難しいコストです。

 

人件費の例としては、人事部門の採用担当者や実務部門の面接官などの給与・手当・紹介のインセンティブ、内定者研修や懇親会などの交際費、応募者の交通費や宿泊費などが挙げられます。

 

このようなコストは、採用活動における物理的な時間や手間のコストと言ってもいいでしょう。他の内部コストとしては、会社説明会を開催する時の会場費・飲食代・資料作成費、応募者との連絡に要した通信費、会社案内書や内定通知書の郵送料などが挙げられます。

 

外部コスト

採用コストにおける外部コストとは、主に会社が採用活動を行う際に外部の会社やエージェントに支払う費用のことです。

 

外部コストは、採用活動における直接的な費用であり、内部コストよりも金額が大きく、採用コスト全体の大部分を占めることも多々あります。採用コストの削減や採用活動の効率化を検討する際には、外部コストは重要なファクターです。外部コストの例としては、求人広告出稿費、求人サイトや求人誌への掲載費用、広告代理店やエージェントへの手数料、会社案内書の製作費、ソーシャルメディア広告費用などが挙げられます。

 

外部コストは、内部コストと比べると、各費用の金額が大きいため、1つでも削減できればコスト低減に大きく貢献します。しかし、採用の肝となる項目も多いため、慎重な判断が求められるでしょう。

 

2026年新卒採用コストの相場

2026年卒の新卒の採用コストは、経済状況の変化、生産年齢人口の減少、採用活動の多様化といった影響を受けるため、今の時点で一概にいくらとは言えません。

 

相場では、平均採用単価は1人当たり90万円から95万円程度と言われています。内訳は、内部コストが30万円から40万円程度、外部コストが60万円から70万円程度です。物価の大幅な変動がなければ、2026年度の新卒採用コストもこのあたりの相場で推移する可能性が高いです。

 

近年では採用活動の効率化やコスト削減のために、オンライン面接やAI選考などのITツールを導入する企業が増えています。また採用コストを抑えながら優秀な人材を採用するために、リファラル採用やインターンシップなどの施策を活用する企業が増えているのも最近の特徴です。

 

採用コスト見直しのポイント

ここでは、採用コストを見直す際のポイントについて詳しく解説します。

 

採用の目的を明確にする

採用コストを抑えるためにまずすべきなのは、採用の目的を明確にすることです。

 

これによって以下に示すようなメリットがあります。1つ目は採用活動の無駄を省けることです。採用の目的が明確であれば余計なことにコストをかけることはありません。2つ目は効率的な採用活動が可能になることです。これは最適な求人媒体や選考方法を選択できるからです。3つ目は企業の魅力を効果的に伝えられることです。

 

何を訴求すべきか分かっていればピンポイントで訴求できます。採用の目的を明確にする方法としては、企業理念や事業戦略を明確にすること、必要なスキルや経験を具体的に定義すること、選考プロセスを最適化すること、採用目的を社内で共有することなどが考えられます。

 

求める人物像を明確にする

採用目的が明確になったら、次にするのはそれに基づいて求める人物像を明確にすることです。これによって以下のようなメリットがあります。

 

1つ目は採用活動の無駄を省け効率的になることです。求める人物が明確であれば相手を絞ってアプローチでき、採用活動にかかる費用や時間を削減できます。

 

2つ目は適切な人材を獲得しやすくなることです。会社が求める人物像が明確に示されていれば、適切な人材を引き付けやすくなります。

 

3つ目は選考プロセスが最適化されることです。評価基準が明確であれば、候補者の中から適した人材を選びやすくなります。求める人物像を明確にする方法としては先述の採用の目的を明確化と同じことの他にも、企業が求める能力や行動特性を体系的にまとめたコンピテンシーモデルを構築することも効果的です。

 

要件の優先順位を付ける

応募者に求めたい要件を全て満たそうとすると採用コストが膨らむため、要件の優先順位を付けることで採用コストの抑制が可能です。

 

各要件を明確に区別できるようになれば、採用判断のクライテリアが明確になって、無駄のない効率的な採用活動が可能になります。これは自社のニーズに合った優秀な人材を選びやすくなることにも繋がるものです。

 

優先順位を付ける方法としては、KSA(Knowledge:知識、Skill:スキル・能力、Attitude:態度)を明確にする、各要件の職務への重要度を評価する、必須要件と希望要件を分類するなどが考えられます。

 

なお、要件は企業理念や事業戦略と整合性のあるもので、職務内容を十分に理解したうえで設定されたもので、現実的に達成可能なものでなければなりません。

 

採用コストの削減方法の例

ここでは、採用コストの具体的な削減方法の例について解説します。

 

ミスマッチ防止による早期離職率の低下

1人当たりの採用にかかるコストのうち7割は早期離職による損失に占められていると言われています。

 

例えば、1人当たりの採用コストが90万円であれば、そのうちの7割である63万円は離職者が出るたびに無駄となってしまうのです。

 

離職率を低下させるためには採用活動において入社後のミスマッチを防ぐことが大切です。会社説明会や面接の際に、企業理念や職務内容を明確に伝えてお互いに理解を深めるとよいでしょう。また、離職率を低下させるには入社前のすり合わせの他にも、入社後のフォローも大切です。

 

入社後のフォローの仕方としては、OJTの充実、職務に必要なスキルや知識習得のための研修プログラム実施、上司や先輩による指導・サポート、キャリア目標達成のための支援などが考えられます。

 

リファラル採用の活用

採用方法のバリエーションとしてリファラル採用という方法があります。リファラル採用とは、自社の従業員に友人や知人を採用候補者として紹介してもらう方法です。

 

リファラル採用は縁故入社と混同されることがありますが、必ず採用されるのとは異なり、リファラル採用は選考の結果不採用となることもあります。この方法は求人広告費などのコストを抑えられること、優秀な人材を獲得できる可能性が高いこと、採用プロセスが簡略化できること、ミスマッチのリスクが低いことなどがメリットです。

 

効果的なリファラル採用を導入するには、紹介者へのインセンティブ制度を設けること、紹介しやすい環境を作ること、適切で効率的な紹介や応募管理ができるような仕組みを作ることなどが必要です。

 

採用プロセスの効率化

採用コストを抑えるには採用プロセスの効率化も有効な手段です。まずは選考フローを見直してみて、無駄なプロセスはないか、効率化できるプロセスはないか、簡略化できるプロセスはないかなどを洗い出してみるといいでしょう。

 

例えば、面接の回数を減らしたり、選考書類を分かりやすいフォーマットにしたり、オンライン面接・ビデオ会議・AI選考ツールなどのオンラインツールを活用したりといったことが考えられます。社内コストが嵩んでいるのであれば、採用コンサルタントやRPO(リクルーティング・プロセス・アウトソーシング)サービスを活用するのも1つの手です。1つ1つの対費用効果は少ないかもしれませんが、応募者数と比例して増加するものであるため、全体で見れば大きな効果があることでしょう。

 

まとめ

少子高齢化で労働人口が減っていて慢性的に人手不足になっている昨今においては、いかにして効率的に優秀な人材を見つけられるかが焦眉の課題です。

 

また新規に人材を採用するには相当程度のコストがかかります。特に中小企業の場合は大企業と比べると人材確保の競争が激しいため、採用活動には多くの費用をかける必要があります。しかしながら採用はコストをかければ必ず成果があがるといった単純なものではありません。

 

自社が求める人材を採用しやすい採用手法を用い、本記事で解説したように採用目的や求める人物像を明確にするなどして、採用コストの適正化を図ることが大切です。

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