こんにちは。クリエイターのKです。今回はインターネット黎明期のお話です。
インターネットの技術は日進月歩。今日もどこかで止まることなく歩みを進めていることでしょう。
(諸説ありますが)インターネットの起源は米国では1967年、日本では1984年だと言われています。
日本に関して言えば、2024年でちょうど40年経ったということになります。
たかだかそれしか経っていないのに、こんなに私たちの日常の様々なことに密接に関わっていて、もはや切っても切り離せないレベルまで存在が大きくなりすぎて、その進歩のスピードに恐怖すら覚えるレベルですね。
ちなみに、インターネット黎明期というと大体90年代半ばごろまでを指すようです。
目次
インターネット黎明期のWEBサイト制作で大変だったこと
多岐にわたりますが、以下に3つ挙げてみます。
低速なインターネット接続
今よりも幾分インターネット接続速度が遅かったため、画像やメディアのファイルサイズを最小限に抑えなければなりませんでした。
大容量のメディアを扱うと、ページの読み込み時間が膨大にかかり、ユーザーエクスペリエンスが低下しました。
今日のような少し凝った見た目のデザインやアニメーションのWEBサイトは、黎明期だと読み込みにかなりの時間を要することでしょう。
ちなみに阿部寛のホームページは、軽量すぎることであまりにも有名ですね。
個人的に彼のサイトは勝手に「黎明期風デザイン」というくくりで認識しております。
HTMLとCSSの未発展
HTMLやCSSなどのウェブ技術が未発展であったため、レイアウトやデザインの構築が制約されていました。
テーブルを使用してデザインを組み立てるのが一般的であり、こういったやり方は柔軟性や保守性に欠け、コードが複雑になりがちでした。
ブラウザの互換性の問題
インターネット黎明期には複数のブラウザが存在し、それぞれが異なる仕様を持っていました。
特にMicrosoftのInternet Explorer(IE)とNetscape Navigatorが主要なブラウザであり、これらのブラウザごとに最適化されたサイトを作成する必要がありました。
一つのサイトが複数のブラウザで同じように表示されることは容易ではなく、クロスブラウザ対応が非常に手間がかかりました。
2022年6月でIEのサポートが終了したため、ここ最近はIE対応を終了した制作会社がほとんどです。(弊社も然りです。)
IEとApple(Macintosh)
また、IEとApple(Macintosh)は、インターネットの歴史において特に重要な役割を果たしました。
Internet Explorer(IE)
MicrosoftはWindowsにIEを標準で同梱していたため、多くのユーザーがIEを利用してウェブを閲覧しました。
しかし、一方でMicrosoftは独自の機能や標準仕様を無視して独自の拡張を行ったため、他のブラウザとの互換性が悪化し、開発者にとっては対応が難しい状況が生まれました。
バグも多く、黎明期のWEB制作者の頭をどれだけ悩ませたことでしょうか…。
Apple(Macintosh)
一方でAppleはMacintoshコンピュータを通じて、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)を先駆的に普及させました。
Macintoshはデザインやクリエイティブ分野で広く利用され、そのユーザーベースがウェブ制作においても重要な存在となりました。
Appleの影響は後の時代にも続き、特にデザイン志向のユーザーにとっては重要なプラットフォームとなりました。
1998年のAppleのホームページです。PCが回転する動きや、ニュースヘッドラインが切り替わる動きが付いています。
これらもグラフィカル要素の一つです。
まとめ
こんなインターネット黎明期から活躍していた先輩デザイナーさんがもちろんいるはずです。
当時は「WEBデザイナー」という概念、くくりで仕事をされていたかは分からないですが、情報も少ない分、現在よりも手を焼いたことが沢山あったと思います。
WEBの歴史の一部を形作ってくれた、先代のデザイナー、開発者、すべての制作者にこれからも敬意を示したいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。