営業のOです。
「サードパーティークッキー」という言葉をマーケティングに関わる方達は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
まず、どんなものなのか見ていきましょう。下記に概要をまとめてみました。
目次
クッキーとは
クッキー(Cookie)とは、Webサイトに訪問したユーザー情報を一時的に保存する仕組みのことを言います。
Cookie情報が残っていればブラウザがログイン情報をユーザーの代わりに覚えていてくれるため、利用ユーザーは住所や電話番号を何度も入力しなくて済みます。Cookie情報が残っていることでブラウザがログイン情報を戻し、再度ログインすることができるのです。
サイト運営側はCookieを取得することで、閲覧履歴や購入履歴、流入経路、回遊率、離脱ページなど多くの情報を取得し確認が可能です。
ファーストパーティークッキー
訪問サイトのドメインが発行します。ドメインを横断したトラッキングはできませんが、サードパーティークッキーと異なり、ブロックされることがありません。
サードパーティークッキー
第三者のドメインが発行します。
つまりアクセスしたWebサイトと異なるドメインが発行したCookieのことを指します。
ドメインをまたいだ広告出稿やトラッキングが可能になります。
サードパーティークッキーの現状
現状ではこのサードパーティーCookie(クッキー)はGoogleを中心に廃止の動きが進められています。理由としては、個人情報の保護という観点です。
前述したようにサードパーティーCookie(クッキー)によって、ユーザー情報を一部取得することができます。
しかしこれはユーザーの同意なしに送信されるために、第三者がオンラインでのユーザーの行動を追跡することができてしまうというユーザーのリスクが発生し得ます。
無論、上記リスクを低減するために、Cookieを用いるwebサイトではCookieポリシーを厳守しなくてはなりません。CookieポリシーとはCookieを利用してユーザーの個人情報などを収集し、それを活用する旨をあらかじめユーザー側に伝え、了承を得ることです。
Cookieをどういった目的で収集し、その収集した情報をどのように活用していくのか明記し、ユーザーにその許可を得る流れとなります。
しかし、Cookieポリシーを定めているとはいえど、悪意ある利用者に使用される可能性もなきにしもあらず、廃止の方向性に動いているという現状です。
サードパーティーCookieクッキーの主な活用方法と廃止の影響
リターゲティング広告
自社サイトを訪れたユーザーがサイトを離れた後、他のウェブサイトやプラットフォーム上でそのユーザーに向けて広告を表示できる広告方法です。
自社サイトに訪問したユーザーをターゲティングし、別のサイト訪問時に広告を配信することができます。
サイト内に設置するリターゲティングタグにサードパーティークッキーが取り入れられているためにクッキーが廃止されると、リターゲティング広告の精度が低下し、企業はユーザーにより適切な広告を提供するのが難しくなります。
Web広告効果計測
広告によって、資料請求や購入などのCVがどれだけ発生したのかもクッキーで計測されており、外部サイトから表示された広告であっても、コンバージョン率を測定することができるため、効果をより正確に把握できます。
クッキーが使用できないと精度が高い計測ができなくなる可能性があります。
まとめ
サードパーティークッキーが廃止されることで、ファーストパーティーデータを利用する機会の増加が想定されます。
ファーストパーティーデータは自社で集めた情報のことであり、顧客の購入履歴などが該当するため、インサイドセールスやフィールドセールスで得た自社独自の情報が今後はより有用なものとなってくる可能性が高いです。
Googleが「Chrome」でのサードパーティークッキーの廃止を2024年中に予定しており、今年中に大きな変化が出てくると思われます。
…しかし、Googleは2020年1月に2年以内にサードパーティークッキーを廃止すると発表しましたが、2021年6月に延長し、2023年後半に再決定。その後2022年7月27日に2度目の延長を発表して現在に至ります。
正直なところ、上記経緯を踏まえるとまだまだ余裕がある可能性もあるとも考えられますが、廃止が完全に行われるまでに、サードパーティークッキーに頼らない施策の検討や新しい技術を担当者は意識していくことが重要になってきそうですね。