こんにちは。家の近所で夜間工事が行われているために少し寝不足気味な山本です。
毎晩ガガガガとすごい音なんですが、なんで深夜の住宅街で道路整備するんですかね……ぐっすり眠りたい……
ビジネスマンになって早数年。意外と出くわすことの多い、漢字の読み間違い。言葉の誤用。
「え、それって正しい読み方?」と疑問に思うことがしばしばあったので、今回は漢字の読みについて記事にしました。
先にお伝えしますが、意外と長い記事になりました。自分でもびっくりです。
ぜひ読んでみてください。
目次
できれば読み間違えたくない漢字
以下の漢字は、よく間違われやすい漢字たちです。
これらの読みはぜひマスターしておきたいところ。
代替
「代替案を提示し~」なんて使われますよね。
こちらの漢字、正しい読み方は「だいたい」です。
ちなみに、送り仮名に「え」がつくと、代替え(だいがえ)と読み方が若干変わりますのでご注意ください。
だい‐たい【代替】
それに見合う他のもので代えること。かわり。
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汎用 凡例
漢字の意味はそれぞれ異なりますが、似たような読み間違いが多いこの2つのワード。
正解は、「はんよう」と「はんれい」です。
誤読の例は、「ぼんよう」、「ぼんれい」でしょうか。
「ぼんよう」は「凡庸」と書き、別の漢字となってしまうので、お気をつけください!
はん‐れい【凡例】
書物の巻頭にあって、その編述の方針や使用法などを述べたもの。例言。
はん‐よう【汎用】
いろいろの方面に広く用いること。
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出納
よく読み間違えやすい漢字として取り上げられるこの漢字。
実は、「すいとう」「しゅつのう」のどちらも読み方としては存在しています。
ただ、読み方それぞれで若干意味が異なっており、現代では「すいとう」が正しい読み方。
「しゅつのう」と読むと、平安時代の役職のひとつになるそうです。
すい‐とう〔‐タフ〕【出納】
金銭や物品を出し入れすること。支出と収納。
しゅつ‐のう〔‐ナフ〕【出納】
平安時代、蔵人所 (くろうどどころ) ・有力公家などで、雑事をつかさどり、雑具の出し入れに当たった職。
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一段落
よく「ひと安心」につられてか、「ひとだんらく」と読まれがちですが、それは読み間違いです!
正しい読み方は、「いちだんらく」。
「ひと安心」の他にも、「ひと工夫」「ひと仕事」「ひと区切り」と読む漢字もありますので、混同しないようにしましょう。
いち‐だんらく【一段落】
1 文章などの、一つの段落。
2 物事が一応かたづくこと。ひとくぎり。「事件もこれで一段落がついた」「仕事が一段落したらお茶にしよう」
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押印
書類に印鑑を押す際によく使われますよね。
ビジネスシーンでかなり見かけるワードですし、意味も文字からイメージしやすいので、別に読めなくともあまり困りはしない単語。
正しくは、「おういん」と読みます。
ほぼ同じ意味で「捺印」という漢字もありますが、こちらは「なついん」と読みますので合わせて覚えておくといいかもしれません。
おう‐いん〔アフ‐〕【押印】
印を押すこと。
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読み間違いが定着してしまった漢字
もともとは誤読であったけれど、最近は正しい読み方として認められた読みが存在します。
それを慣用読みといいますが、ビジネスシーンでよく見る慣用読みの漢字についても触れていきましょう。
早急
「早急な対応を~」など使われるこの言葉。
正式な読み方は「さっきゅう」ですが、「そうきゅう」の読み方も最近は慣用読みとして広く使われています。
そのまま読むと確かに「そうきゅう」と読めてしまうので、そちらの読み方が増えるのも仕方ないのか、と思ってしまいますね。
さっ‐きゅう〔‐キフ〕【早急】
非常に急ぐこと。また、そのさま。至急。
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貼付
「資料をメールに貼付いたします」なんて文章で自分もよく使います。
正式には「ちょうふ」と読みますが、慣用読みとして「てんぷ」とも読まれます。
一説によると、この漢字は一番はじめに「てんぷ」の読みが広がり、「貼」に「てん」なんて読み方はないぞ!と否定され、「ちょうふ」が広がったそう。
日本語の成り立ちとかまで調べるときりがないので、気になった方はぜひ自分で調べてみてください。
ちょう‐ふ〔テフ‐〕【貼付】
はりつけること。
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捏造
「営業数字を捏造した」…例文がすごいネガティブになってしまってすいません。もともとネガティブな言葉なので明るくできませんでした。
この漢字、実は「でつぞう」が正しい読み方。よく使われる「ねつぞう」は慣用読みです。
同じ意味の「でっちあげ」は、でつぞうから来ているそうです。な、なるほど……調べて初めて知りました。
もはや慣用読みの方が有名ということもあってか、goo国語辞書では言葉の意味もねつぞうの方に書いてありました。
ねつ‐ぞう〔‐ザウ〕【×捏造】
《「でつぞう(捏造)」の慣用読み》
事実でないことを事実のようにこしらえること。でっちあげること。
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他人事
この言葉はビジネスに限らずよく目にし耳にする単語ですね。
正しい読み方は、「ひとごと」で、慣用読みとして「たにんごと」が広まっています。
実はこの「ひとごと」ですが、戦前まで遡ると、もともとは「人事」と記載していたそうです。
しかしこれでは「じんじ」か「ひとごと」かわからん!ということで、「他人事」という書き方が生まれたとのこと。
されにそれが「たにんごと」と誤読され……と紆余曲折のある言葉。
もとを正せば他人事の書き方も本来とは異なるため、NHKをはじめとした主な通信社、新聞社は「ひと事」や「ひとごと」と記載するようにしているらしいです。
確かにテレビや新聞で「他人事」の表記は見た記憶がない気もします。
《もともと「他人(たにん)のこと」を意味する語・ことばには「ひとごと」という言い方しかなく、この語に戦前の辞書は「人事」という漢字を主にあてていた。ところが「人事」は「じんじ」と区別できないので「他人事」という書き方が支持されるようになり、これを誤って読んだものが「たにんごと」である。》
NHK放送文化研究所より抜粋
ひと‐ごと【人事/他=人事】
自分には関係のないこと。他人に関すること。よそごと。「境遇が似ていて、とても―とは思えない」
[補説]本来「他人事」と書いて「たにんごと」とは読まなかった。
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重複
最後にこちらの単語を。重なりを表す言葉ですね。
正しい読み方は、「ちょうふく」で、慣用読みが「じゅうふく」です。
「重」を「じゅう」と読むと「重い」という意味として、「ちょう」と読むと「重ねる」という意味として使われがちなので、「じゅうふく」の読みは間違いとなります。
例)「重力」 → 重い力
「慎重」 → 慎(気配り)を重ねる
個人的に「じゅうふく」と読まれると違和感を感じてしまう単語ですが、世の中ではむしろ「ちょうふく」の方が少ないのでしょうか……
ちょう‐ふく【重複】
同じ物事が重なり合うこと。
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まとめ
言葉はあくまでコミュニケーションツールのひとつとして活用されるので、正直間違った読み方でも相手に意味が伝われば問題はなかったりします。
とはいえ、相手にどう思われるかは別問題。
読み方ひとつで「頭が悪いのか……?」と思われる可能性も十分にあるので、できる限り正しい読み方で漢字を使っていきたいですね。
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