コピーライターの登竜門、宣伝会議の締め切りが迫ってますね。
私も毎年の恒例行事として、作品作りに勤しんでおります。
キャッチコピーの制作にテンプレートは存在しないのですが、
今回は私が考える“これに沿って作れば一定以上のコピーは作れる!”という制作フローをご紹介します。
目次
前提として
キャッチコピーに正解はありません。
強いて言うならば、ユーザーの心を動かすものが書ければそれが正解です。
この“ユーザーの心を動かす”という行為は、
・広く様々な読者に、ある程度の共感を得る
・一定の状況下に置かれた特定の読者に、強烈に何かを感じさせる
大きく分けてこの2通りがあります。
読者の中にある何かと共鳴して“心が動く”という状況が起こるため、“全ての読者に強烈に刺さるものを”と考えると結果的に誰にも刺さらないコピーが出来上がることが多いです。
キャッチコピーを結果(興味、購買など)に結び付けたい場合、後者を目指して制作することをお薦めします。
制作の流れ
その1:提供されている情報の洗い出し
特にコンクール形式であれば、企業側が設定したゴールがあります。
(例:〇〇を使ってみたくなるコピー など)
その他広告コピーなどで読者があらかじめ限定されている場合は、全て書き出しておきます。
その2:対象の分析
この“対象”とは、ターゲットではなく商品やサービスなどの売り込むモノ自体のことです。
種類、値段、頻度、知名度など現状“対象”が持っている情報を全て明らかにします。
その3:ターゲットの確定・キーワードの選定
その2で分析した情報をもとに、ターゲットを選定しましょう。
10代~30代、などのざっくりした枠組みではなく、“31歳・女性・主婦”のように具体的な人物像を設定します。
ターゲットが絞り込めたら、そのターゲットが現在どういう状況なのか、何を求めているのか、どのような言葉に反応するのかをキーワードとして羅列します。
このキーワードをもとにコピーを制作していくことになりますので、ここに一番時間をかけて数を出しましょう。
その4:メリット、デメリットの考察
対象が今の時点で持っているメリット、デメリットを細かく書き出します。
コピーのアプローチを決めるカギにもなり得る部分ですので、一見繋がりのなさそうな事項でも全てメモしておきましょう。
その5:ベクトルの決定
どのようなものを、どうしたいのか、を図として表します。中央の矢印がコピーの役割です。
一見わかりきったものを書くだけなのですが、図として表しておくことでコピーの立ち位置がよりわかりやすくなります。
制作するコピーの役割をハッキリさせるために、必ず書いておきます。
その6:制作
ここまで素材が出揃ったら、まずはデスクから離れましょう。
これは人により様々ですが、良いコピーは机に向かって集中して考えてもなかなか出てくるものではありません。
外を歩いている時、シャワーを浴びている時、寝る前などリラックスしている時にふっと浮かぶことが多いようです。
その5、までで方向性は十分に決まっていますので、ここで集中を解いても的外れなコピーが出来上がることはありません。
生活の中でよりしっくりくる言葉や言い回しはないか、コピーを煮詰めていきましょう。
まとめ
あくまで私の考えですが、この流れに沿って制作すれば一定以上外れることはありません。
素材さえ集めてしまえばあとは自由に発想を膨らませるだけです。楽しんでコピーを作りましょう。