導入

2020年はコロナの影響で新卒の採用活動に苦戦した企業も多いのではないでしょうか。しかし、どんなシチュエーションにおいても、企業の存続のためには新卒採用に向けて新たな対策を練らなければなりません。そこでこの記事では、コロナが及ぼす新卒採用への影響や企業が取り組むべき対策、採用サイトが持つ役割について解説します。

コロナが及ぼす新卒採用への影響

コロナが新卒採用へ及ぼす影響は甚大かつ深刻です。コロナは当初、中国の武漢で感染が報道されたことから、日本国内での影響を懸念する企業はありませんでした。しかし、2月下旬に国内感染が報道され、北海道・東京・大阪へと感染が拡大したことにより状況が一変します。最大の痛手は採用活動が最盛期を迎える3月とコロナの流行が重なってしまったことです。リクルートキャリアやマイナビなどの大手就職情報会社が2月下旬に3月の合同説明会の開催を中止する異例の事態となりました。企業はセミナー・説明会で学生と直接コンタクトをとる場を失い、採用スケジュールの大幅な遅延を余儀なくされています。コロナに応じた採用活動の対策をとっていた企業は2割もなく、現在新しい採用活動の方法を模索している状態です。

企業が取り組むべき対策

ここでは、コロナ禍での新卒採用において企業が取り組むべき5つの対策について解説します。

Webのセミナー・会社説明会・面接の導入

1つ目の対策はWebを活用したセミナーや会社説明会、面接の導入です。対面での接触や密になる電車を避けるためには、セミナーなどをオンラインで実施するのが望ましいでしょう。導入時のポイントは、学生が使いやすいツールを選択することです。例えば、スマホやアプリのように説明書がなくても気軽に使いこなせるようなものが挙げられます。自宅や個人でパソコンを所有していない学生のために、スマホで利用できるシステムを選ぶことが重要です。

小規模の合同企業説明会の活用

2つ目の対策は小規模の合同企業説明会を活用することです。なかには、自社の強みを学生に直接アピールしたい、他社と差別化を図りたいという採用担当者の方もいらっしゃるのではないでしょうか。その場合は、少人数の学生を集めた合同企業説明会で母集団形成を図ることをおすすめします。重要なのは、複数社を同時並行で応募している学生のニーズに合った的確なアピールをすること、イベント当日中に次回の選考や連絡方法を伝えておくことです。近年は、電話に抵抗がある学生も多いのでメールやLINEを活用すると良いでしょう。

ダイレクトリクルーティングの実施

3つ目の対策はダイレクトリクルーティングの実施です。ダイレクトリクルーティングは、求職者からの応募を待つのではなく、SNSや人材バンクなどから必要な人材に企業側からコンタクトをとる方法を指します。以前は中途採用を中心に活用されていましたが、新卒採用にも用いる企業が増加傾向にあります。多くの学生と直接会うのが難しい状況でも採用活動を続けられるのが強みです。重要なポイントとして、自社や採用担当者の情報など掲載情報法を充実させること、不特定多数の相手宛ではなく自分宛に連絡をしてくれていると認識できるものにすることが挙げられます。

人材紹介会社や学生送客サービスの活用

4つ目の対策は人材紹介会社や学生送客サービスを活用することです。この対策は、合同企業説明会の開催自体が困難な企業に適しています。新卒人材紹介サービスは内定承諾の際に紹介料が発生するので、経費を抑えたい企業は説明会や面接に学生を送り込んでくれる送客サービスを利用すると良いでしょう。これらの対策の強みは、自社の求める人物像、すなわちターゲット学生と効率的にマッチングできる点です。重要なのは、特定の分野の学生の条件を紹介会社や送客サービスの担当者とすり合わせておくこと、学生の学歴や性別と併せて性格面も確認しておくことが挙げられます。

採用スケジュールや選考フローの柔軟化

5つ目の対策は採用スケジュールや選考フローを柔軟化することです。アプリなどのツールやオンラインの活用ももちろん効果的ですが、学生も未曾有の事態のなか対応に迫られています。コロナ禍の学生の登校状況や心的負担も考慮しなければなりません。コロナに対する国や各都道府県の対応を随時確認し、結果によっては採用スケジュールを延長する、選考フローを簡易化するなどの対策も視野に入れておきましょう。
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