
こんにちは。ディレクターのKです。
私は人の観察・分析が好きで、日常的にある行動から感情や考えや傾向を読み取り次の機会に活かす、ということを自然に行っています。
前田裕二さんの著書「メモの魔力」ではこの一連の流れをメモとして「ファクト→抽象化→転用」という手法でよりわかりやすく説明されており、
またWEBディレクションにおいてもかなり重要な部分だと感じたので、繋げて考えてみることにしました。
そもそも「ファクト→抽象化→転用」とは
・ファクト:客観的事実
・抽象化:そこに何か言えることはないか?気づきはないか?具体的な事実からもっと色々なことに応用できそうな抽象的法則を見つける
・転用:法則に則った具体的なアクション
本書に合った例を出しましょう。
ファクト:「チラシにアメをつけると大阪では東京の3倍受け取ってくれる」
抽象化:「大阪人は、東京人より直接的で目に見えるメリットの訴求に弱い」
転用:「運営する SHOWROOM でも地域ごとの傾向をデータで確認してみる。地域ごとにイベントの運営を変えてみるとよいのではないか」
といった具合で、事実を抽象化して他の事象で転用する。
これを目に見える「メモ」から徹底し習慣化することで、頭の中で瞬時に「事実→転用」へと変換することができるようになるのです。
WEBディレクターとしてのメリット
私はWEBディレクターをする上で、2つメリットがあると考えています。
①制作を進める上での優先度が明確になる
WEB制作において必ずしも、制作側が良いと思ったものがお客様の最適解になるとは限りません。
特にデザインにおいては理屈だけに依存しない感覚的な側面が大きいからです。
だからこそ、お客様の要望や抱えている課題をより正確にくみ取って形にすることがwebディレクターの重要な役目です。
ファクト:お客さんの「発言した言葉」「MTG中の表情」「声のトーン」等
抽象化:例)「かっこいい・おしゃれ」などデザインの印象を説明するよりも、SEO・MEOなどの観点から論理的に説明することで案が通りやすい傾向がある
転用:次の提案もSEO・MEOの話を交えて説明しよう
優先度が明確になることで、軸ができるので制作がスムーズにいくのは勿論、最小限の力で最大限の結果をもたらすことができます。
②お客様からの評価が高くなる
お客様の依頼したことに対して応えることは重要なことです。
しかし、ただ応えるだけのWEBディレクターはお客様にとっていわゆる「都合の良い人」であり、期待値を超えることはありません。
そこで「ファクト→抽象化→転用」を活用することで、お客様が直接依頼していなくとも傾向を掴んでいるため
応用した提案ができ、結果的にお客様の期待を超えることができるのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は職業柄WEBディレクターで考えてみましたが、この「ファクト→抽象化→転用」は人間関係において大事なことです。
ビジネスはもちろん家族や友人関係、恋愛でも大いに活用ができます。
この記事をきっかけに興味を持ち具体的なトレーニング方法が気になる方は是非「メモの魔力」を読んでみてください。