皆さん、自分の知らなかった一面を仲の良いご友人や同僚に指摘されたことはありませんか?
私は以前「Kさんって意外と冷たいよね」と複数人に言われビクッとしました。
自分では全然そんなことないと思っていても、複数人に同じことを言われると流石にそうなのかなと思ってしまいますよね。
このように自分が知っている自分「自分軸」と他人が知っている自分「他人軸」にはズレが生じることがあるんです。
このズレを解消することが本質的な“自己理解”へと繋がっていき、他人とのコミュニケーションも円滑になっていきます。
今回はそんな自己理解を深めるためのツールの一つとして有名な「ジョハリの窓」を紹介していきましょう!
なぜ自分軸と他人軸の一致が重要なのか
新たな自分の発見は面白いものですが、自分軸と他人軸の一致の重要性は社会に出てから顕著に問われます。
社会人は会社から給与をもらっている以上、自ら評価を取りにいく必要がありますよね。
そこでは正しく評価をもらうために自分軸と他人軸の一致が不可欠なんです。
では「正しく評価をもらう」とは何か。極端な例を挙げます。
「私はコミュニケーション能力が高いです」と言ったAさん。客観的にみると明らかに事務作業の方が得意でした。
しかし、Aさんは自分がコミュニケーション能力が高いと認識しているので当然、営業力の成果で
アピールしようとしますよね。
事務作業であれば誰よりも早く正確に仕事がこなせるのに、他人から見た自分を認識していないことにより
誤った評価の取り方をしてしまっているのです。
飛ぶことが得意な鳥が海を泳ごうとするのと同じです。
他人から見た自分を知らないことは非常に勿体無いですよね。
ジョハリの窓とは
自分が知っている自分「自分軸」と他人が知っている自分「他人軸」を用いて、自己理解を深めていくためのフレームワークです。
自分軸と他人軸の認識のズレを解消するツールでもあり、認識が一致すると他人とのコミュニケーションが取りやすくなります。
対人関係において、人は以下の4領域を有しています。
【開放の窓】自分も、相手もよく知っている領域
【秘密の窓】自分は知っているが、相手には隠している領域
【盲点の窓】相手は知っているが、自分は気づいていない領域
【未知の窓】自分も、相手も知らない領域
それでは1つ1つご紹介しましょう!
開放の窓
「開放の窓」は自分も他人も知っている自分自身のことを指します。
自分が知っている自分「自分軸」と他人が知っている自分「他人軸」の認識が一致している部分のことであり、
開放の窓が広がっていけば、他人との信頼関係も深まりコミュニケーションが取りやすくなります。
仲の良い友人との関係が「開放の窓が広がっている」状態だと言えるでしょう。
盲点の窓
「盲点の窓」とは、他人は知っていても自分では気づいていない自分自身のことを指します。
自分では気づいていない無意識的な癖や仕草、考え方など、客観的視点だからこそ発見できる側面のことです。
冒頭で挙げた「Kさんって意外と冷たいよね」がまさに盲目の窓に該当します。
自分が知らない部分は自分でコントロールできないですから、場合によっては知らないうちに他人を傷つけている可能性もあります。
だからこそ可能な限り早めに気づき、理解し縮小させていきたい部分ですね。
一方で盲目の窓にはネガティブな部分だけとは限りません。そこには自分の長所が隠されていることもあり、
他人からの指摘をきっかけに新たな視点を持てたりや成長につながることも大いにあるのです。
秘密の窓
「秘密の窓」は自分だけが知っていて、他人にはまだ気づかれていない自分自身のことを指します。
自身が気にしているコンプレックスや他人には言えない過去のトラウマなどが該当します。
秘密の窓が大きいと、隠し事が多いということになるのでいつまでも周囲に心を開けない窮屈な状態になってしまう可能性があります。
そのため、できるだけ自己開示をして開放の窓を広げることで周囲とも円滑にコミュニケーションを取れるでしょう。
未知の窓
「未知の窓」は自分も含めて誰からもまだ知られていない自分自身のことです。
具体的には秘められた才能や能力などを指し、新たな可能性や自己成長のチャンスをもたらす分野といえます。
盲点の窓と秘密の窓を小さくして、開放の窓を大きく広げることで、未知の窓に気づけるようになるとされています。
最後に
いかがだったでしょうか。
基本的には「盲目の窓」「秘密の窓」を小さくすること、そのために「開放の窓」を大きくすることで
「未知の窓」が開けてくるということがわかったと思います。
これらは他人とのコミュニケーションをより多く交わすことで改善されていきます。
そのためにまず自分自身ができることは「自己開示」です。
他人のことを知ることも大切ではありますが、想像してみてください。
プライベートも謎で普段何を考えているかわからない人に対して自分のことを話したいと思うでしょうか?
だからこそまずは勇気を持って自分のことを打ち明けることで他人のことも知れて、さらにコミュニケーションを交わし自己理解を深めていくことが可能なのです。
興味を持った方が是非ジョハリの窓を活用し“本当の自分”に出会ってみてください!