DRM(ダイレクト・レスポンス・マーケティング)という手法を聞いたことはあるでしょうか?ビジネスを行う上で欠かせない販売手法となりますが、多くの企業が取り入れているものになります。
今回は一般的な広告手法とは違う、DRMについて解説をしていきます。
1.DRMとは
一般的に広告は、特定の対象者に何かを伝えることを目的としています。しかし、DRM(ダイレクト・レスポンス・マーケティング)は、伝えることはもちろんですが、さらにユーザーからの「返信」というアクションを起こさせるところに最大の違いがあります。
「Direct Response Marketing」を直訳すると「直接・反応・マーケティング」となります。DRMはその名の通り、“直接反応を取る”というのが重要なポイントとなるコンバージョンを上げるための施策なのです。また、より良いマーケティングとして、セールスやコンバージョンをアシストしてくれる最大のツールでもあります。
2.DRMにおける2種類の反応
DRMにおいての直接反応には2種類あります。
まずは、Googleなどの何かしらの検索エンジンで検索して、アマゾンなどのECサイトに訪問させ、購買につなげるプロセスがオーソドックスなパターン。
2つ目は、チラシやDM、メールを見込み客に送り、こちらが指定した場所(店舗やWebサイトなど)に来てもらい、購買につなげるパターンです。WebにおけるDRMは、どちらかと言うと、この2つ目のパターンの方が一般的と言われています。
この2つの違いは、まず1つに購買プロセスにあります。
顧客の購買決定プロセスに関する理論の1つでもある「AIDA(Attention(関心)、Interest(興味)、Desire(欲求)、Action (行動))」をベースに考えると、オーソドックスなパターン1では、「Attention(関心)」は十分に満たされていてるユーザーが多く、買う気十分のユーザーがECサイトに行き、購買にいたるというパターンです。
逆にパターン2では、最初のAttention(関心)から施策を練り、関心と興味を持たせ、行動を起こし、購買までつなげるというプロセスとなり、パターン1とは異なるポイントとなります。
2つ目の違いは、ターゲット層の相違にあります。ターゲット層を「まだまだ客」「そのうち客」「おなやみ客」「いますぐ客」の4つに分類すると、パターン1では「いますぐ客」がターゲットになりますが、WebにおけるDRMは全体の約80%を占める「まだまだ客」をターゲットとしている手法となるのです。
以上をまとめると、DRMには1ステップマーケティングと2ステップマーケティングの2種類があり、広告をして直接商品を売るような、例えば本を売るようなECサイトは、1ステップマーケティングとなります。
また、2ステップマーケティングでは、まずは興味のある人に手をあげてもらい、そして販売する(コンバージョンを得る)ということになります。
3.最後に
どちらのアプローチが良い、悪いということではなく、TPOに応じて、臨機応変に使い分けることが重要です。なお、一般的にWebにおけるDRMは後者の「2ステップマーケティング」を示すことが多いようです。