- 採用ブランディング
採用ブランディングで失敗しないために
~ミスマッチを防ぎ定着率を高める採用方法とは~
2.求める人物像や採用コンセプトがあいまいになっていませんか?
企業の採用ブランディングとは、商品やサービスを販売するためのマーケティングと同じです。
マーケティングでは、ターゲットとなる市場を決め、コンセプトから逆算することでどのようなアプローチが最適であるかを検討します。
ターゲットを決めず、コンセプトがないまま営業や販売を開始しても製品が売れないのと同様、求める人物像があいまいだったり、採用コンセプトを明確にせずに採用活動を始めても上手くいきません。
いずれ管理職まで育てたいのか、まず担当業務をこなしてほしいのかで人物像は異なってきます。
これまでの採用活動で、最終面接に残った人のタイプがバラバラだったことはないでしょうか。
「応募者の中で一番良さそうな人を選ぶ」のでは、会社が必要な人材を採用することはできないでしょう。
1) 採用基準を明確にする
採用活動では、どのような人材にきてほしいのか、求める人物像を明確にするための採用基準を作成します。
採用の問題の多くは、採用基準が明確でないため以下のような事例が発生しています。このような企業は、自社の採用基準を見直した方がよいでしょう。
- 募集要項が定まらないため応募者が集まらずオープンのポジションがある
- 現場から「仕事ができない」という苦情がくる
- 入社後、数ヵ月以内の退職が多い
【採用基準3つのポイント】
新卒、中途入社でも異なりますが、主な3つの評価ポイントをご紹介します。
①求めるスキルと経験
中途社員は会社にとって即戦力となるかが最も重視されます。前職でのスキルや職務経験が、自社の業務に役立てられるかを精査しなければなりません。
資格やTOEICの点数といったスキル、前職の経験の有無は採用時の重要な判断基準になります。
新卒者の場合、大学の学部や専攻、保有資格、また職歴はないにせよアルバイトの経験も判断材料の一つになり得るでしょう。
複数の採用担当者間で相違がないよう項目を整理し、基準を明確にします。
②仕事への熱意
十分なスキルや経験があっても、「条件が一致していたから応募した」というように仕事に対する熱意がない人は企業側が期待するほどの戦力にならず、離職しやすい傾向にあります。
履歴書や面接時に全てを見極めることは難しいかもしれませんが、志望動機、転職理由、応募の背景などを質問し、その人の意思をできるだけ確認しましょう。
成功体験、失敗経験など過去の経験と共に、今後自社に限らずどのような仕事をしていきたいと考えているか、将来のビジョンも聞いてみるとよいでしょう。
③協調性
業務内容にもよりますが、企業という組織で働く以上、他の社員と一緒に仕事をできるか、上手くやっていける人であるかを見極める必要があります。
非常に高い能力を持っている人でも、組織としてふさわしくない人材であれば仕事の結果を出すことはできません。
新卒社員の場合、上記①や②での判断が難しい分、まわりと良好な関係が築けそうかどうかは大きなポイントとなります。
中途社員の場合は、これまでどのような環境で仕事をしていたか、従業員数や携わってきたプロジェクトなどを確認したり、転職回数が多い人に対しては退職理由などを聞くことが判断材料となるでしょう。
2) 採用コンセプトを決める
採用コンセプトとは企業が採用活動を行う上で自社の価値観やビジョンをあらわす方針のことです。求職者向けに、自社がどのような会社であるかを理解してもらうため、企業イメージとなるキーワードを決めることです。
採用コンセプトは自社の事業内容やミッションや社風、特徴などから考えますが、盛り込むべき必要条件として以下の項目があります。
- 自社独自のもの
- ターゲットの心に響くもの
- 競合には真似できないもの
- 採用方針がわかる短いスローガンであること
【採用コンセプトの企業事例】
求職者に興味がもたれるもの、どのような企業であるのかイメージしやすい言葉や表現でなくてはなりません。
実際の採用コンセプトの事例をご紹介します。
<鹿児島銀行>
銀行から、はみ出せ。
<サントリーホールディングス>
“やってみなはれ”は、サントリーそのものである。
<株式会社電通>
前例のない未来をつくるのは、キミだ。
<UCCフードサービスシステムズ株式会社>
Only Oneを極める
<株式会社ほぼ日>
いい人、もっと募集。思いきりはたらける場所が、あります。
[show_next]3.採用ツールごとに制作会社が分かれていませんか?[/show_next]