ECコラム

ECサイトにおける「カスタマーレビュー」の重要性とは⁉

Webマーケティング
  • レビュー

今回は、レビューについてお話ししたいと思います。

現在のEコマースにとって、レビューというコンテンツは欠かせないものとなっています。

ほぼ、すべてのショッピングモールにはレビューと評価を書き込める欄があり、自社のサイトにおいても、レビューを閲覧することができます。

企業にとっては、直接のお客様の声であり、その声がダイレクトに商品を購入検討している他のお客様に届くので大切な情報です。

 

また、購入者側にとっては、購入を迷った際もレビューをチェックします。類似品があるときはレビューの多い商品や、いい書き込みのある商品を選択するなどの判断材料として活用しているのではないでしょうか。

それほどECにおいて、無くてはならないツールであり、購入という意思決定に大きくかかわるレビューですが、それは、一個人の発信する情報でもあります。

そこで、一般ユーザーはどのようにレビューを書き、活用しているのか動向を詳しく見ていきたいと思います。

グルメサイトのイラスト

 

「レビューを見て購入したことがある」調査結果

過去 1 年以内にネットショップでカスタマーレビューを見て、商品を購入したことがある全国の 30 歳~49歳の男女 400 人を対象に、「ECのミカタ」によるインターネット調査結果があります。

男性 1 位は「家電製品」61.0%

女性 1 位は「衣類」60.5%

ネットショップで商品を購入する際、どのような時にカスタマーレビューを参考にするか聞いたところ、

最も回答が多かったのは「商品によっては参考にする」52.5%、

次に「毎回参考にする」37.8%という結果になりました。

 

つまり、家電や衣類は画像と商品情報だけでは伝わりにくく、その使い心地や着心地を実際に購入した人の意見を参考にしたいというものが圧倒的だという事が分かります。

「実際の商品を見ることができない不安の解消といった名目がカスタマーレビューにはあると言えます。」

 

また、興味深いのは、「ネットショップで商品を購入する際に、レビューを見て購入の検討をしようと思う金額をお答えください」というアンケートの回答ですが、

 

男性で最も多かったのは

1番目 「1,000 円未満」27.5%

2番目 「1,000 円以上 3,000 円未満」23.0%

3番目 「3,000 円以上5,000 円未満」が 21.0%

という結果になりました。

男性で 5,000 円未満と回答した人は男性全体の 71.5%にのぼります。

 

女性で最も多かったのは

1番目 「1,000 円以上 3,000 円未満」36.5%

2番目 「3,000 円以上 5,000 円未満」27.5%

3番目 「1,000 円未満」21.0%

という結果になりました。

女性で 5,000 円未満と回答した人は、女性全体の 85.0%にのぼります。

全体的に低額の商品の購入時でもレビューを参考にしている様子が伺え、その傾向はより女性のほうが強いようです。

 

高価で購入するのに勇気がいるような商品よりも、安価で気軽に買える商品のほうが、レビューの口コミパワーが発揮するというのは意外な結果かもしれませんが、

高額な商品ともなれば、家電製品などは一度リアル店舗に足を運んで、店員さんの説明を受けながらじっくり品定めし、ネットで購入するというステップを踏んでいるユーザーもいらっしゃるのではないかと感じます。

その場合は、レビューはあまり参考にせず、ネットで購入しているかもしれません。

 

今回のアンケートで興味深い質問はまだあります。

「ネットショップでの商品購入についてそれぞれの項目の重要度をお答えください」という問いです。

金額、送料、画像、レビューなどの項目で、各項目がどの程度重要なのか検索したところ、

男性は、金額の項目で「とても重要」と回答した人が他の項目に比べて最も多く 67.0%でした。

女性に関しましては、配送料金の項目で「とても重要」と回答した人が他の項目に比べて最も多く 71.5%でした。

やはり、金額にかかわる部分が一番重要と考え、ついで、商品説明、画像、その後に、レビューのコメント内容、点数、件数、と重要視する流れのようでした。

ポイントとしては、レビューに関する項目の重要度が、配送日数に関する重要度をこえている点も注目です。

 

商品の購入前の段階では、あまり配送日数を気にせず購入し、商品が届いた際に「思ったより届くのが遅かった」や「発送がスムーズでした」などの、発送に関するレビューを書き込んでいる方が多いという事です。

レビューを読んで発送状況を事前に知り、安心して購入し、その経験をレビューに書く為、「発送はスムーズでした」という、おきまりのフレーズが乱立するのはとても面白いですね。

引用元(EC のミカタ):https://ecnomikata.com/ecnews/18402/?utm_source=ecnomikata&utm_medium=email&utm_campaign=20180404_c

 

レビュ―を増やす販促とは?

レビューの重要度が高いのは分かりました。

ではどうやったら、顧客に質の高いレビューを書いてもらえるのでしょうか。

ここでは、楽天に絞ってみていきましょう。

 

楽天では、レビュー促進対策を店舗でする必要があります。

楽天内での検索結果「楽天サーチ」で上位表示される条件として、

・販売実績:商品の販売個数と金額

・レビュー:数と質(星の数)

・商品名とキャッチコピー

と、レビューも非常に大きく影響しているので無視はできません。

 

ただレビューを待っているだけでは、レビューは増えません。

悪い書き込みは無料でもするが、良い書き込みをわざわざする人は中々いないものです。

 

楽天では、店舗側で何も作業をしなくても、注文から14日を経過すると、楽天市場側から

『【楽天市場】ショップレビュー(評価)にご協力ください (所要時間約1分)』

というタイトルのメールが自動配信されているため、メールがきっかけとしてレビューを書いてくれる事もありますが、大半はスルーされます。

しかも、この自動配信メールも、お客様がご注文時に買い物ステップの中で「この楽天のショップを評価する」という項目にチェックを入れなければ、配信もされません。

 

そこで、レビューを書きたくなる企画を積極的に店舗が企画する必要があります。

例えば、顧客化の施策を兼ね、次回購入時に利用できる、

送料無料・〇〇〇〇円オフ・〇〇%オフなどのクーポンを配布するキャンペーンを店舗がします。

 

また、レビューの書き方がわからない、というユーザーも存在します。

そんな時は1ページレビューの書き方について記載したページを用意すればスムーズです。

 

さらに、お客様にレビューをお願いするタイミングも大事です。

お客様にアピールする最大のチャンスは、商品お届けのタイミングです。

商品に、特典について書かれたチラシなどを同梱するとよいでしょう。

 

フォローメールを兼ねて「感想をお寄せください」とメールを送信し、レビューをお願いするのも良いでしょう。

商品に対する実際の感想が得られやすく、より真実味のあるレビューが得られるため、別の方が購入を検討される参考になります。

その他は、メールマガジンなどで特典をアピールすることも忘れないようにしたいですね!

メールを持っている人のイラスト(男性)

 

レビューを集めるためにしてはいけないルールもあります。

レビューは景品表示法に違反してはいけません。

ステルスマーケティング(ステマ)・サクラ・やらせ・自作自演ももちろんダメです。

 

楽天のガイドラインでは、

「レビューが投稿されたことを確認せずに特典を付与した場合や過度な特典を付与した場合、レビューの公平性や信頼性を損なう可能性があり、また景品表示法にも違反する恐れがあることから、レビュー投稿を条件とした特典の付与は原則禁止といたします。」

と明確に禁止されています。

 

しかし

「今回の注文を送料無料」は違反ですが、

「次回の注文を送料無料」は問題ありません。

「抽選でプレゼント」は違反ですが、

「もれなく一律プレゼント」は問題ありません。

という事もあります。

 

レビューに関するガイドラインには具体的な例が記載されているので、

よく読んで理解したうえで、店舗で施策のアイデアを考えるのが一番ではないでしょうか。

 

投稿者も書き込み内容に注意する必要があります

購入の意思決定をする大事な判断材料であるレビューですが、個人が自由に書き込める仕様がゆえにEC店舗にとって悪意のあるレビューは、

商品の信頼を損ねたり、企業イメージをダウンさせたりと、たった一人の書き込みによって、企業全体の業績を悪化させる事態にもなりかねません。

楽天などでは、購入者限定でレビューが記入できますが、アマゾンは購入していない人でも、ログインさえしてしまえば、誰でも自由に商品に対するレビューを書くことができてしまいます。

 

Amazonレビュー情報開示へ、誹謗中傷犯を特定

Amazonに投稿されたとある本のレビューを巡って、その本の著者がレビューの内容により「名誉を傷つけられた」とし、アマゾンジャパンに対してレビュー投稿者の情報開示を求めていた裁判があります。

アマゾンジャパンは、「書籍が事実に反しているとは言えない」などの反論をしたものの、東京地方裁判所は、「書評が真実だとうかがわせる証拠はない」として、

レビューが名誉を傷つけるものだと認め、投稿者の名前や住所などの情報を開示するよう命じました。

この一件で悪意あるレビューをいたずらに書いたことのある消費者は、レビュー投稿は内容によっては個人情報を開示され訴えられるという事を、恐怖をもって知ることになったのではないでしょうか。

 

おわりに

ECという市場は、口コミ・レビューという消費者の意見をダイレクトに得られるツールを手にしました。

それらの情報を使い店舗側は、製品の向上、サービスの向上に真摯に向き合うのがあるべき姿です。

顧客もまた、商品説明だけでは知りえなかった、使い心地などの情報を得る事が出来ました。

顧客側はいたずらに悪意の攻撃に走らず、真摯に意見をのべる場として活用するのがあるべき姿です。

レビュー機能は、店舗と顧客が一体となって行う、情報発信の場であってほしいと願います。

 

 

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