ECコラム

おすすめのECサイト制作ツールとは?
無料の制作ツールの注意点なども解説

ECサイト制作

導入

新型コロナウイルス感染症の影響により自宅で過ごす時間が増えたこともあり、インターネットを活用して商品やサービスを販売するECサイトの需要がより高まっています。従来のECサイト制作には多くの費用や専門的な技術が必要でしたが、近年は無料で制作できるツールも増え、ECサイトの制作に対するハードルが下がっているようです。

この記事では、ECサイト制作におすすめのツールをご紹介します。また、ECサイトの制作方法や無料ツールの注意点についても併せて解説します。

 

ECサイトを制作する方法

ここでは、ECサイトを制作する方法を4種類ご紹介します。

 

ショッピングモール

ショッピングモールは、ネット上に複数のショップが集まっているECサイトで、ECサイト制作初心者の方でも簡単に出店ができ、知名度がなくても顧客の流入が見込めるメリットがあります。しかし、カスタマイズ性が低く、他社と似たような商品を出品した場合、競争が激化しやすくなるデメリットも持ち合わせています。また、基本的に販売手数料が取られるため、売上の全てが利益にならない点にも留意しておく必要があります。

 

ASPカート

ASPカートは、既存のECサイトに出店するのではなく、自社独自のURLを取得してECサイトを制作する方法です。ショッピングモールで発生しやすい価格競争が起こりにくいため、利益率が高くなるメリットがあります。一方で、制作した当初はサイトの知名度が低く、集客力が高まるまで時間がかかるデメリットもあります。

 

ECパッケージ

ECパッケージは、サービスとしてあらかじめ用意されている機能を使用してECサイトを制作、運営する方法です。ECパッケージには、他のシステムと連携がしやすいメリットがありますが、導入費用が高く、予算が少ない中小企業では導入が難しいデメリットもあります。また、時間が経つとシステム自体が古くなるため、定期的なメンテナンスをする必要があります。

 

フルスクラッチ

フルスクラッチは、ECサイトを自社でゼロから開発し、制作する方法です。フルスクラッチには、自社の方向性に合わせてECサイトを自由にカスタマイズできるメリットがありますが、制作にかかる工数が大幅に多くなるデメリットもあります。また、自社にプログラミング知識を有する人材がおらず外部に依頼する場合は、実装する機能や制作にかかる時間、制作に必要な人数によっては、高額な費用がかかるケースもあります。

 

おすすめのECサイト制作ツール

ここでは、ECサイト制作におすすめのツールを3つご紹介します。

 

Amazon(ショッピングモール)

Amazonは、日本の現地法人アマゾンジャパン合同会社が運営する出店型ECサイトです。比較的安価な商品も1点から販売できるため、小規模の事業者にとって使い勝手が良いことや、知名度の高さから裏付けられた業界トップクラスの集客力などの特徴があります。

しかし、大手の出店型ECサイトのため競合が多く、価格競争が激化しやすい傾向があります。

 

BASE(ASP)

BASEは、BASE株式会社が運営するネットショップ開設サービスで、導入社数は150万社以上で4年連続ナンバー1の導入実績を誇ります。BASEの特徴は、初期費用や月額費用を掛けず、無料でネットショップの作成から運用までできることです。また、「BASEかんたん決済」という決済システムを活用すれば、多様な決済手段に対応でき、ユーザーの利便性が向上します。ただし、決済手数料や商品売上に対するサービス利用料が請求されるため、出店する際はあらかじめ把握しておきましょう。

 

EC-CUBE(ECパッケージ)

EC-CUBEは、自社でサーバを用意すれば無料でECサイトを制作、開設できるシステムです。小規模なものから大規模なものまで、35,000社以上の導入実績があります。EC-CUBEの特徴は、制作会社を通して制作する方法と、自社で制作する2通りの方法がある点です。制作会社を通して制作する場合は、EC-CUBEで制作実績のある会社の中から、自社に合った制作パートナーを探します。ただし、制作会社に通す場合は別途料金が必要です。

また、機能を拡張させる場合は、有料版をダウンロードする必要があるため、別途料金が発生します。

 

無料のECサイト制作ツールの落とし穴

ここでは、無料で利用できるECサイト制作ツールの注意点についてご紹介します。

 

サービスに制限がある

無料のECサイト制作ツールでは、出品できる商品数に限りがあったり、利用できる決済手段が少なかったりと機能に制限が設けられています。小規模のECサイトであれば、さほど問題はありませんが、中規模以上になってくるとその制限がネックになる場合があります。無料版の機能に不満があれば、いっそのこと有料版に移行するのも1つの手でしょう。

 

セキュリティ体制に不安がある

ネット上で商品・サービスを販売するECサイトの制作は、常にセキュリティに関するリスクについて考えなければなりません。ASPカートやクラウド型のECパッケージで制作する場合は、ある程度のセキュリティ体制が整っています。しかし、誰でもアクセスできるように設計された「オープンソース」型のECパッケージで制作した場合は、一からセキュリティを構築しなければならないため、セキュリティに脆弱性や不具合が生じる恐れがあります。

 

完全なる無料ツールはほとんど存在しない

無料のECサイト制作ツールを利用したとしても、クレジット決済などの決済方法を利用した際に、必ず決済手数料が発生するため、完全に無料ということにはなりません。また、システムの利用手数料やサーバの運用費など、ECサイト制作では、無料ツールでも必ず運用コストが発生します。

 

まとめ:ECサイト制作はツールを利用すればスムーズに作成できる!

新型コロナウイルスの影響でECサイトの需要がさらに高まり、多くの企業がECサイト制作を検討しています。ECサイト制作は、多様な制作方法が存在し、無料で制作できるツールも増えています。しかし、無料で制作できるツールには本来必要な機能が制限により実装できない、充分なセキュリティ対策が備わっていないなどのデメリットがあります。以上のことを踏まえたうえで自社に最適なツールを選び、ECサイトを制作しましょう。