ECコラム

BASEの利用料は高い?
BASEの基礎知識を交えながら解説

ECサイト制作

ECショッピングカートをご存じでしょうか。このサービスは、ネット通販で商品購入をするときに注文処理を行ってくれるシステムです。ネット通販に必要な基本機能が最初から用意されているため、このサービスを利用すれば手軽にECサイトを構築することができます。

 

そのショッピングカートの中で群を抜いて高い知名度を誇るのが「BASE」です。BASEは宣伝で、有名俳優の香取慎吾さんを起用し「そっち(利用料は)はお高いんでしょ?」という突っ込みに対して「初期費用も月額も無料です」と答えるCMを流しています。このCMを見て「BASEは他のショッピングカートより利用料が安い」というイメージを持たれた方も多いのではないでしょうか。しかし、よく調べてみるとBASEの強みは利用料金ではなく、別部分にあることが分かります。BASEは高いのか、安いのか。この記事ではBASEの基礎知識を交えながら、その利用料金について解説していきます。

 

BASEの基礎知識

ここではBASEの基礎知識として、サービス内容とその強みについて解説します。

 

BASEとはどんなサービス? 

BASEはCM通り「初期費用と月額費用なし」でネットショップを開設できるショッピングカートです。特別な操作が不要で、開設後のサポート体制も充実していることから、個人事業主から中小企業まで幅広い層から支持を得ています。その支持層の広さから2021年5月に開設数が150万ショップを突破し、開設実績も4年連続でNo. 1を獲得する快挙を成し遂げています。

 

BASEのメリット 

BASEは初心者でも簡単にネットショップを作成できることが強みです。初めての方でも管理画面が分かりやすく、直感で操作ができます。また、登録料・月額料金・年間料金がすべて無料なので、アカウント維持にお金がかからないのもお手軽です。加えて、手間のかからない決済手段、Instagram連携などユーザーのかゆい所に手が届く機能を取りそろえているのも魅力的です。便利機能を備えていて初期投資・維持費無料で利用できることから、初心者であればおすすめしたいショッピングカートの1つといえます。

 

無料で開設できてもサービス利用料はかかる!

一方で、BASEは経験者にとってお得といえない一面があります。BASEは売れた商品に対して手数料がかかる仕組みです。つまり、BASEでは物が売れば売れるほどサービス利用料がかさんでいきます。これは、一定量の売り上げが確保できるユーザーなら、BASEより他の固定月額費用型ショッピングカートを利用した方が費用を押さえられると言い換えることもできます。ネットショップで利益を出せるようになればなるほど、利用料が上がってしまうのがBASEのデメリットです。

 

利益を重視するならこちらのショッピングカートがおすすめ

具体的にどのくらい手数料がかかるか見てみましょう。BASEでは出品1つに対して以下の手数料がかかります。

 

販売手数料:3%

決済手数料:3.6%+40円

 

合計手数料は6.6%+40円です。つまりこれは、BASEで1,000円の商品を売ったら、66+40で106円の手数料がかかるということです。

 

単純に利益を重視するのであれば、BASEは必ずしもベストな選択とはいえません。そこで、ここからは、BASEより手数料が安いショッピングカートを3つ紹介します。

STORES(ストアーズ)

BASEと同じく、初心者でも簡単にネットショップを作ることができるショッピングカートです。初期費用・維持費0円のプランもあり、Instagramとの連携も可能です。ネットショップ運営で必要な機能をすべて無料で扱えるうえ、手数料も安いことから若い世代を中心に急速に利用者数を伸ばしつつあります。STORESでかかる手数料は以下の通りです。

 

販売手数料:0円

決済手数料:3.6%〜5%

 

Shopify 

175ヵ国以上で利用されている世界シェアNo.1のショッピングカートです。ベーシック・スタンダード・プレミアムと3つのプランが用意されており、サービスを利用するには一番安いベーシックでも月額29ドル(およそ3,000円)を支払う必要があります。

 

一方で、Shopifyは使用できるアプリが豊富でカスタマイズ性に優れ、SNS連携など高い集客力が期待できる機能を利用できるのが魅力です。また、決済手数料も他サービスに比べて安く設定されているうえ、利用プランのランクが上がるほどお得になるようになっています。手数料の詳細は以下の通りです。

 

販売手数料:0円(Shopifyペイメント利用時)

決済手数料:3.25~3.4%(日本でのクレジットカード)

 

カラーミーショップ 

東証一部上場企業のGMOペパボ株式会社が提供しているショッピングカートです。フリー・レギュラー・ラージの3つのプランが用意されており、フリーは初期費用・月額費用0円で利用できます。フリーの手数料は合計で6.6%+30円ですのでBASEとほぼ変わりません。合計手数料を4%で利用できるレギュラーを利用するためには、月額4,950と初期費用3,300を支払う必要があります。

 

一方で、大手上場企業が運営していることから利用者数が多くて信頼でき、各種サポートも充実しているのが魅力です。また、BASEとほぼ同額で利用できるフリープランもあるため、初心者から利用しても、グレードアップすれば使い慣れたシステムを変更せずに経験者向けの手数料に変更できます。ネットショップは未経験だけど、いずれは本格的に運営したいという方には使い勝手のいいしショッピングカートといえるでしょう。手数料はレギュラープランで以下の通りです。

 

販売手数料:0円

決済手数料:4%

 

まとめ:自社の目標月商を考えてカートを選びましょう

いかかがだったでしょうか。3つのショッピングカートの合計手数料は3.25~5%という結果でした。仮に最高値である5%と比較しても、1,000円の商品を売った場合の手数料は50円と、BASEの106円とは倍以上の金額差があることが分かります。今回は手数料にフォーカスした内容ですが、利益を重視するのではあればこの数値は決して無視できないはずです。ネットビジネスが軌道に乗っている方は、収益を考慮したうえでお得なカート選びをしましょう。